軽微な接触で慰謝料請求?診断書なし・虚偽証言への対応と対策をわかりやすく解説

トラブルの加害者側となったとき、相手から過剰な慰謝料請求が届いたら、どう対応すべきか戸惑うものです。特に、診断書がないまま頚椎捻挫(むち打ち)を理由に金銭を請求されると、不安や不信感も大きくなります。今回は、そういったケースでの正しい対応方法や注意点を、実例を交えて解説します。

民事で請求されたら無条件で支払うべき?

まず大前提として、診断書もない状況での慰謝料請求に対して、即座に支払う義務はありません。民事上の損害賠償には、被害を裏付ける証拠が必要であり、診断書や治療明細、通院履歴などが揃って初めて法的な根拠となります。

仮に相手が弁護士を通じて請求してきても、その請求に正当性があるかどうかは、証拠によって判断されます。相手が「頚椎捻挫」と主張しても、それを医学的に証明する診断書がなければ、金銭請求は根拠に乏しいとされる可能性が高いです。

虚偽の主張や過大請求にどう対応すべきか

相手の主張に事実と異なる内容が含まれている場合、冷静に書面で反論し、記録を残すことが重要です。口頭でのやり取りは証拠になりにくいため、できる限りメールや書面での対応を心がけましょう。

たとえば、以下のような返信が考えられます:
「このたびの件につきまして、当方としては事実と異なる点が多く、診断書などの医学的根拠が確認できない限り、支払いには応じかねます。」

弁護士からの通知に過剰に恐れる必要はない

相手が弁護士を立てたとしても、それは必ずしも法的に正当な請求であることを意味しません。民事の交渉はあくまで任意交渉であり、強制力があるのは裁判所の判断のみです。

ただし、相手が本気で訴訟を起こしてくる場合には、訴状が送達されます。その場合は無視せず、すぐに法律の専門家(弁護士)に相談してください。

そもそも頚椎捻挫とは?医師の診断が必須

頚椎捻挫(むち打ち症)は、自覚症状があっても医師による診察・診断書がなければ損害賠償の根拠になりません。仮に「痛い」と訴えていたとしても、裁判では医学的な証明が重視されます。

また、軽く叩いただけでむち打ちになるというのは非常に稀であり、因果関係の立証も困難です。そのため、裁判になっても相手の請求がすべて認められる可能性は高くありません。

今後の対応フローと注意点

  • 相手からの請求内容を冷静に文書で確認・保管
  • 診断書など証拠の提出を求める
  • 不安な場合は弁護士に相談(初回無料の法テラスも可)
  • 感情的に謝罪や支払いをしない

特に、「軽く叩いた」「怪我をさせていない」と認識しているなら、その事実関係を正確にメモしておきましょう。

まとめ:証拠なき請求には冷静・丁寧な対応を

  • 診断書のない慰謝料請求は原則無効
  • 弁護士経由の請求でも法的強制力はない
  • 事実と異なる点は文書で記録し反論
  • 必要に応じて自分側も弁護士に相談

民事の場では「証拠がすべて」です。感情的にならず、法的根拠のある行動で冷静に対応しましょう。

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