車検切れで通勤するのは違法?通報した場合の警察の対応と現行犯の原則とは

「車検切れの車で通勤している人を見かけた」「違反だとわかっているが警察は動いてくれるのか?」といった疑問を抱く人は少なくありません。この記事では、車検切れの車両が公道を走行した場合の法的扱いや、実際に通報した際の警察の対応について詳しく解説します。

車検切れでの走行は違法。厳しい罰則も

日本では、公道を走る自動車には車検(自動車検査登録制度)の有効期限内であることが義務づけられています。車検切れで運転すると、道路運送車両法違反になります。

車検切れでの走行には以下の罰則が科されます:

  • 違反点数:6点(即時免停対象)
  • 罰金または懲役:6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金
  • 自賠責保険切れも重なるとさらに重罪(12点加算)

このため、車検切れ車両での通勤は極めて重大な違法行為に該当します。

通報した場合、警察は動くのか?

一般的に、車検切れの情報を通報された場合、警察が即時に現場へ急行するケースは少ないです。なぜなら、車検切れの運転は「現行犯」でなければ立件が難しいためです。

ただし、ナンバーや車種・通勤経路・時間帯など具体的な情報が多く集まれば、警察もパトロールを強化したり、検問の対象にすることがあります。

証拠映像や防犯カメラは使われる?

民間の防犯カメラや通報者の映像提供がある場合、それが捜査の補助材料になることはありますが、基本的には「走行中の現場確認」や「運転中の本人特定」が重視されます

警察が防犯カメラを任意で調べることは少なく、交通課の優先順位次第となります。

現行犯での取り締まりが中心となる理由

車検切れの事実だけでは運転の証拠とはならないため、警察が処罰するには「実際に走行していた場面」を押さえる必要があります。

このため、職場や通勤路で張り込みを行うなどの措置が取られることもありますが、情報が曖昧だと対応されない可能性が高くなります。

通報の方法と注意点

通報したい場合は、最寄りの警察署に電話、または匿名通報ダイヤル(#9110)を使うことが可能です。

  • ナンバー
  • 車種・色
  • 通勤時間帯・経路
  • 本人が運転していることの確証

これらの情報が多ければ多いほど、警察も対応しやすくなります。

まとめ

車検切れでの走行は重大な法令違反であり、厳しい処罰の対象となりますが、取り締まりには現行犯が原則です。通報したとしても、警察はパトロール強化など間接的な対応にとどまる可能性があります。

確実に動いてもらうには、通報時に具体的な情報を揃えることが重要です。悪質な違反を見逃さないためにも、通報制度を正しく活用していきましょう。

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