交通事故後の通院費用と補償の基本知識|検査だけでも行くべき理由と費用負担の実情

交通事故に遭った直後は症状が軽微であっても、後から体に異変が現れるケースは少なくありません。特に過去に大きな手術歴がある方や持病がある方は、慎重な対応が求められます。本記事では、交通事故後の通院費用や補償、検査だけの場合の費用負担について詳しく解説します。

交通事故後すぐに病院へ行くべき理由

事故直後はアドレナリンの影響で痛みを感じにくいことが多く、時間が経ってから症状が出る「遅発性の怪我」も少なくありません。特に脊椎など体幹部分に既往歴がある方は、軽い衝撃でもダメージを受けている可能性があります。

仮に症状がなかったとしても、事故当日または数日以内に受診しておくことで、保険請求において「事故と怪我の因果関係」が証明しやすくなります。

検査費用は誰が負担するのか?

事故による受診であれば、相手方の自賠責保険や任意保険(対人賠償)から治療費が支払われるのが基本です。しかし、事故との因果関係が認められない場合や、通院が遅すぎた場合は保険会社が支払いを拒否することがあります。

よって、事故後すぐに病院を受診し、医師の診断を受けておくことが肝心です。初期検査のみで異常がなかった場合でも、事故直後の受診記録が残ること自体に意味があります。

過失割合が確定していない場合の対応

過失割合がまだ決まっていない段階でも、受診に踏み切って問題ありません。加害者側の保険会社が一時的に「一部支払留保」をすることはあっても、結果的に支払われる可能性が高いからです。

また、仮に過失が一定程度あるとしても、相手方に70%以上の過失がある場合は自賠責保険(120万円限度)から治療費が優先的に支払われます。

勤務への影響と休業補償

通院のために仕事を休む場合、事故との因果関係が認められれば「休業損害」として補償を受けられます。給与所得者の場合、給与明細や休業証明書などの提出が必要となります。

自営業やパート・アルバイトでも、所得証明ができれば補償は可能です。

具体的な対応の流れ

  • 事故直後〜数日以内に整形外科などで受診し、診断書を取得。
  • 可能であれば事故当日中に警察へ「人身事故」として届け出を行う。
  • 保険会社に受診の連絡をし、補償内容を確認。
  • 診断書はコピーを取って保管し、保険会社または弁護士へ提出。

まとめ:事故直後の受診は将来の安心への第一歩

検査だけでも病院に行くべきか悩むのは当然ですが、交通事故後の初動対応がその後の補償の可否に直結するケースは非常に多いです。特に術後や既往歴がある方は、無症状でも受診が推奨されます。

事故後すぐの受診が「自分の身を守る保険」になります。医療費や通院の時間を理由に受診をためらわず、早めの対応を心がけましょう。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

上部へスクロール