近年、未成年と成人の恋愛や交際について、SNSやQ&Aサイトなどで多くの議論が見られます。恋愛感情は年齢に関係なく芽生えるものですが、法律上の制約やリスクを十分に理解しておく必要があります。この記事では、未成年と成人が交際した場合に違法になるケースや、その境界線、注意点について詳しく解説します。
まず知っておきたい「未成年」とは何歳まで?
日本の法律では、2022年4月に成年年齢が20歳から18歳に引き下げられました。したがって、現在では18歳未満が「未成年」にあたります。ただし、性に関する法律では18歳未満を保護対象とする規定が残っており、特に18歳未満との性的関係には厳しい制限があります。
たとえば、青少年保護育成条例や児童福祉法では18歳未満との性的行為がたとえ同意があっても処罰の対象となることがあります。
交際するだけなら違法にはならない?
基本的に「交際している」だけでは犯罪にはなりません。LINEやデート、プレゼントのやりとりなど、純粋な恋愛関係であれば違法ではないとされています。
しかし、肉体関係や同棲、深夜の外出などを伴うと、条例違反になる可能性が出てきます。また、第三者(特に親や学校)からの通報によってトラブルが表面化するケースもあります。
性的関係があるとどうなる?
18歳未満と成人との間で性的関係があった場合、以下の法律が関わってくる可能性があります。
- 青少年保護育成条例違反(都道府県ごとに異なる)
- 児童買春・ポルノ禁止法(13歳未満との性行為は絶対的違法)
- 強制性交等罪(同意の有無を問われる場合も)
たとえば、東京都では18歳未満の者に対して性的な行為をすることは、たとえ恋人関係であっても条例違反とみなされる可能性が高いです。
保護者の同意があれば問題ない?
よく「保護者が許可していれば大丈夫では?」という声もありますが、保護者の同意があっても、法律違反を免れることはできません。法律の目的は、未成年者の健全な育成を守ることであり、個人間の合意ではこれを覆すことはできません。
仮に保護者が容認していたとしても、警察や児童相談所が介入すれば調査対象となることもあります。
リスクを避けるにはどうすればいい?
未成年と成人がトラブルなく交際を続けるには、以下の点に十分注意することが大切です。
- 性的な関係を持たない
- 夜間や宿泊を伴う外出を避ける
- 第三者(保護者)との信頼関係を築く
- 頻繁な写真・動画のやりとりをしない
また、法律の専門家(弁護士など)に相談しておくことも、将来的なトラブルを避ける有効な手段です。
まとめ:恋愛は自由だが、法の範囲内での行動を
未成年と成人の恋愛関係は、感情面では自由であっても、法律上の制限とリスクがつきまとうのが現実です。特に性的関係に発展した場合や、保護者や学校の通報などを受けた場合には、刑事責任を問われることもあります。
恋愛を長続きさせるためにも、法的な枠組みの中で節度を持って付き合うことが大切です。不安がある場合は、法律相談を利用するのも一つの手段です。