近年、X(旧Twitter)やInstagram、LINEなどSNSを通じて行われる投資詐欺が急増しています。特に「著名投資家」や「ロビンフッド(Robinhood)」の名を騙って、信頼感を装う巧妙な手口が目立ちます。本記事では、こうした詐欺の特徴や見抜き方、被害を防ぐための対策について詳しく解説します。
詐欺の入り口:SNSからのフォローやDMに注意
最近の手口では、XやInstagramなどのSNSで「投資アカウント」が著名投資家の画像や名前を使い、信頼性を装って近づいてきます。ユーザーをフォローしたり、突然メッセージで「限定投資コミュニティにご招待」などと連絡してきます。
こうしたDMは最終的にLINEグループへの誘導を狙っており、LINE上でさらに詳細な“プレミアムサイト”や投資話が展開されるのが一般的です。
ロビンフッドの名前を使った詐欺の実例
ロビンフッドはアメリカ発の株取引アプリであり、現時点では日本で正式な事業展開はしていません。にもかかわらず、「日本人向けロビンフッドプレミアムサイト」と称した偽サイトが出回っており、そこから入金を求める手口が確認されています。
このようなサイトの特徴として、ドメインが公式とは異なる、常時SSLが未対応、運営者情報が曖昧などが挙げられます。LINEだけで対応している点も非常に不自然です。
詐欺かどうか見極めるポイント
- 有名ブランド名を使っているのに日本語サイトが不自然
- 入金方法が銀行振込のみ、または暗号資産
- LINEでしかサポート対応していない
- 会社の所在地や代表者の記載がない、または虚偽の情報
- 登録後、アカウント削除や退会ができない
こうした点が1つでも当てはまる場合は、まず詐欺を疑いましょう。
実際に誘導された人の体験談
「ロビンフッドを騙るLINEグループに招待された」「偽サイトに誘導されたが、URLや対応に違和感があり、入金はせずに済んだ」といった報告がSNSや掲示板で多数見受けられます。
中には一度入金した後、連絡が途絶えたり、高額な出金手数料を要求されるケースもあります。少しでも怪しいと感じたら、スクリーンショットなど証拠を保存し、関係機関へ相談しましょう。
被害を防ぐためにできること
- 公式アプリストア以外の取引プラットフォームは利用しない
- 金融庁の登録業者リストを確認([参照])
- 不審なLINEグループやDMはブロック・通報
- 友人・知人にも情報を共有する
金融庁や国民生活センターなどの公的機関に通報すれば、被害の拡大を防ぐ一助にもなります。
まとめ:信頼できる情報源と正しい知識で自己防衛を
「著名投資家」「ロビンフッド」など権威ある存在を語ることで信用させる詐欺は、年々巧妙化しています。少しでも違和感があれば行動を止め、周囲に相談し、関係機関に確認を取りましょう。
真の資産形成には、正しい金融リテラシーと確かな判断力が不可欠です。安易な誘いに乗らず、情報の出どころを確認する習慣を持つことが、何よりの防衛策となります。