突然の「車を売ってほしい」声かけ事案に注意:安全対策と通報の判断基準

近年、一般の駐車場や住宅街で突然「車を売ってくれませんか?」と声をかけられるケースが報告されています。特に外国人を名乗る人物からの接触があった場合、戸惑いや不安を感じる方も多いでしょう。この記事では、このような事案がどういった背景で発生しているのか、そしてどのように対処すべきかを解説します。

なぜ「車を買いたい」と突然声をかけてくるのか

一部の中古車輸出業者などでは、駐車場などで車を見て直接声をかけるという営業手法が実際に存在しています。中東やアフリカ系のバイヤーを中心に、日本車を海外に輸出する業者の中には、名刺やパンフレットを持ち歩き「この車を買いたい」と積極的に声をかけてくる人もいます。

ただし、このようなアプローチは合法とは限らず、特に相手が身元を明かさずパンフレットも渡さない場合には、注意が必要です。

声をかけられた際のリスクとは

最大の懸念は「車両窃盗の下見」である可能性です。犯罪者がターゲットとなる車両の情報を収集する目的で「売ってほしい」と近づき、後日盗難を実行するケースも過去には報告されています。

また、個人情報や車両の保管場所を知られることで、ストーカー的なリスクや二次被害につながる恐れもあります。特に一人暮らしや夜間の接触だった場合は、より慎重な対応が必要です。

不審者への対応方法と心構え

基本的には以下のような対応が推奨されます。

  • その場では関わらず「結構です」とだけ伝える
  • パンフレットや名刺は受け取らない
  • 顔・服装・車両ナンバー・会話内容などを記録
  • できれば車の近くにいない他人の目がある場所へ移動

また、防犯カメラの設置や、近隣住民への情報共有も抑止力になります。

通報すべきかどうかの判断ポイント

以下のような要素がある場合は、迷わず警察に通報しましょう。

  • 身元や会社名を明かさず、しつこく勧誘してきた
  • 同じ人物が何度も周辺をうろついている
  • 車の中やナンバーを覗き込むような行動が見られた

通報の際は「緊急性が低い」場合でも110番ではなく、地域の警察署または#9110(警察相談専用ダイヤル)へ連絡するのが適切です。

正規の業者と不審者を見分けるコツ

正規の車買取業者であれば、名刺や会社名、ウェブサイトなどの情報提供を惜しまず、必ず車検証などを確認する正式な手順を踏みます。

一方、不審な業者は「現金即決」や「今すぐ売って」といった急がせる言動が目立ち、また連絡先が不明瞭なケースが多いため、冷静に見極めることが大切です。

まとめ:違和感を感じたらすぐに記録と通報を

「車を売ってくれませんか?」という唐突な声かけは、好意的に見ればビジネスの一環かもしれませんが、犯罪の可能性も否定できません。少しでも違和感を覚えた場合は、無理に関わらず、記録を取り、適切な機関に相談・通報することが、あなたの車と身の安全を守る第一歩です。

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