急ブレーキによる追突事故と過失割合の考え方|ドラレコ映像がカギになるケースとは?

追突事故は交通事故の中でも非常に多いタイプですが、その背景や状況によって過失割合が大きく変わることもあります。特に「前の車が急ブレーキをかけた」「煽ったと誤解された」など特殊な事情がある場合、ドラレコの映像が重要な判断材料になります。本記事では、急ブレーキによる追突事故における過失割合の考え方や、ドラレコの活用方法について詳しく解説します。

急ブレーキと追突事故の関係

原則として、追突事故は「後続車が悪い」と判断されがちです。理由は、後続車には安全な車間距離を保つ義務(道路交通法第26条)があるためです。

しかし、前方車両が急ブレーキを不適切に使用した場合や、故意に危険な運転をした場合には、例外的に前方車にも過失が認められる可能性があります。

ドラレコが証拠として重要な理由

ドラレコがあることで、事故当時の客観的な状況を証明することが可能になります。例えば、以下のような情報が映像に記録されていれば、交渉において非常に有利です。

  • 前方車がブレーキをかけたタイミング
  • 車間距離や速度
  • ウインカーや進路変更の有無
  • 前方車の急停止が不自然かどうか

特に煽ったつもりがなくても、前車にとってプレッシャーと感じられた可能性があるかを検証する材料になります。

一般的な過失割合の目安と交渉の余地

一般的な追突事故の過失割合は「前方車0:後方車10」が原則です。しかし、次のような状況があれば過失割合が修正されることがあります。

  • 前方車が合図なしに進路変更した:0.5〜2程度の過失修正
  • 急ブレーキが不当だった:1〜2の修正
  • 進路妨害的な運転があった:さらに加算される可能性

つまり、急ブレーキが故意や不注意であったと証明できれば、「3:7」や「4:6」などに変更される可能性があります。

保険会社との対応と交渉方法

事故の状況を保険会社に正確に伝えることが最優先です。特に週末で担当者不在の場合は、メモやドライブレコーダー映像をまとめておき、週明けの連絡時にすぐに共有できるよう準備しましょう。

また、過失割合の交渉は保険会社が代行してくれますが、自分の希望や主張も伝えることで調整されることもあります。示談交渉の段階では、録画映像の提供が交渉材料になります。

スムーズな事故処理のために知っておくべきこと

たとえ保険を使う前提であっても、過失割合が変われば将来の等級や保険料に影響を及ぼします。また、事故後に冷静に第三者的な目線で判断することも大切です。

過失割合は法律論だけでなく、交渉と証拠の積み上げで変化することがあるため、証拠(ドラレコ・写真・記録)の保全をしておくことが重要です。

まとめ:急ブレーキが関係する追突事故はドラレコ映像がカギになる

追突事故は原則的に後続車の責任が問われますが、急ブレーキや進路妨害がある場合、前方車の過失も認定される可能性があります。ドラレコがある場合は、その映像を最大限に活用し、事故の経緯を正確に保険会社へ伝えることが事故処理を有利に進めるカギとなります。

保険を使う場合でも、交渉によって今後の保険料や等級に違いが出るため、慎重な対応を心がけましょう。

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