派遣社員として働く方が「派遣先から仕事に行かないように言われた」などと言われた場合、「これは不当解雇になるの？」と不安になることがあります。本記事では、派遣社員の解雇や契約解除の法的背景から適切な対応、さらに万が一不当解雇となった場合の労働審判や弁護士費用の相場まで、わかりやすく解説します。
派遣社員と解雇の仕組み
まず押さえておきたいのは、派遣社員は派遣元との雇用契約に基づいて働いており、派遣先との契約ではないという点です。
そのため、仮に派遣先から「来なくていい」と告げられても、法的にはそれは解雇ではなく、派遣元との契約解除の通告に過ぎません。不当解雇の主張は派遣元に対して行うことになります。:contentReference[oaicite:0]{index=0}
派遣切り・契約解除は不当解雇に該当する？
派遣元から雇用契約が解除された場合、それが「やむを得ない理由」に基づくものかどうかがポイントとなります。
例えば、軽いミスや遅刻などでは解雇回避可能な対応策があれば、不当解雇と判断される可能性があります。派遣元は契約解除の際に新たな派遣先を探す努力を怠ってはいけません。:contentReference[oaicite:1]{index=1}
解雇予告や雇止めの法的ルール
派遣元が労働者を解雇する場合、無期雇用であれば少なくとも30日前に解雇予告、または平均賃金30日分の解雇予告手当を支払う義務があります。有期契約の雇止めにも同様のルールが適用されます。:contentReference[oaicite:2]{index=2}
もし不当解雇されたらどう対応する？
不当解雇と感じた場合、まず派遣元に相談し、交渉・解決を試みることが重要です。必要に応じて、労働局の相談窓口や労働組合に相談するのも有効です。:contentReference[oaicite:3]{index=3}
労働審判・訴訟の流れと弁護士費用
不当解雇で法的解決を目指す場合、通常は「交渉 → 労働審判 → 訴訟」のステップで対応が進みます。
労働審判に関する一般的な弁護士費用の相場は、着手金：30〜50万円、成功報酬：請求額の10〜15％程度が目安です。:contentReference[oaicite:4]{index=4}
また、企業側が依頼する際の平均的な総費用は60〜100万円程度とされており、着手金約30〜50万円、報酬金も同程度が一般的です。:contentReference[oaicite:5]{index=5}
実例：審判での解決金相場
労働審判による解決金の相場は、一般的に50万円〜300万円程度となるケースが多く、交渉力や証拠の質によって変動します。:contentReference[oaicite:6]{index=6}
まとめ
派遣社員が派遣先から事実上の「解雇通告」を受けた場合、法的に重要なのは派遣元との契約解除かどうかです。また、不当に判断される場合は、労働審判や訴訟により救済を求めることが可能です。
弁護士費用は初動の交渉から審判、訴訟まで徐々に増加し、総額で数十万円〜100万円程度が目安となります。
まずは派遣元や公的相談窓口に相談し、必要に応じて専門家への依頼を検討することが安心への第一歩です。