知人や元恋人に貸したお金の返済が約束どおりされず、不安やストレスを抱えている方向けに、借用書の有無や対応手順、弁護士に相談すべきタイミングをわかりやすく整理します。
借用書がある場合とない場合の違い
借用書(貸付契約書・IOU)があると、返済の約束内容やスケジュールが明確になり、法的に証拠として有効です。書面で記録があれば、後日裁判所で支払いを請求する際にも役立ちます。[参照]
書面がない場合でも、送金記録やメールなど間接証拠を揃えれば請求できる可能性がありますが、借用書があるほうが手間と説得力の点で大きな違いがあります。
弁護士介入でできること
弁護士は返済請求通知書の作成や交渉、裁判提起、勝訴後の強制執行などを一連で支援できます。[参照]
介入通知(受任通知)を送ることで、相手に“法的に本気で請求する姿勢”を示し、心理的圧力を与える効果もあります。[参照]
弁護士に依頼する費用の目安
相談料は1時間あたり約5,000円〜1万円程度、実際に依頼する場合の着手金は10〜30万円、成功報酬は回収額の10〜20%が相場です。[参照]
ただし、貸した金額が比較的少額の場合、弁護士費用が返済額を上回る「費用倒れ」のリスクもあるため慎重な判断が必要です。[参照]
まず個人でできる対応とは?
まずは相手と丁寧にやり取りして返済計画を確認し、期日を文書で明示して督促する方法があります。
それでも進展がなければ、書面(メールやLINE)で履歴を残し、第三者を交えた話し合いも検討可能です。ただし催促が脅迫的になると刑法上の問題になるおそれもあるため注意が必要です。[参照]
いつ弁護士に相談すべき?判断の目安
以下のような状況に該当する場合は、弁護士への相談を前向きに検討してください。
- 約束した返済がまったく進まない
- 借用書や合意内容があっても無視されている
- 時効(通常は知った時から5年、最長10年)に迫っている
- 精神的に限界を感じている
弁護士相談によって、適切な請求ステップを整理できるため、実質的な負担が軽減することもあります。
まとめ
現時点で借用書があることは非常に有利な状況です。そのうえで返済が履行されない場合、弁護士に相談して法的手続きを検討することは十分に現実的な選択肢です。
ただし、貸付金額や今後の予算、精神的負担なども考慮し、適切なタイミングで専門家の意見を得ることが解決の第一歩になります。