交通事故後のむちうちは、適切な治療とリハビリを受けることで改善していくのが通常ですが、なかには「整形外科でリハビリを始めてからむしろ悪化している」と感じる方もいます。こうしたケースには、早急に対処すべき重要なサインが隠れている可能性があります。この記事では、リハビリ中の悪化の原因や、具体的に取るべき行動、他の治療法の選択肢などをわかりやすく解説します。
むちうちが悪化したように感じる原因とは
むちうちの症状は非常に個人差が大きく、首や肩の痛み、頭痛、めまい、手足のしびれなど多岐にわたります。リハビリ中に痛みが強まる場合、以下のような原因が考えられます。
- 無理な運動療法：患部がまだ炎症を起こしている段階で過度な可動域訓練を行うと、痛みや炎症が悪化することがあります。
- 診断の見落とし：レントゲンでは異常がなくても、MRIで初めて発見できる神経や筋の損傷が存在するケースも。
- 自律神経の乱れ：むちうちは首の神経へのダメージから、自律神経失調を引き起こすことがあり、リハビリの刺激で悪化することがあります。
整形外科でのリハビリが合わないと感じたら
症状の悪化が見られた場合は、まず担当医にその旨をはっきりと伝えましょう。痛みや不調の詳細、どの動きで悪化するかなどを記録しておくとより適切な対応が受けられます。
それでも改善が見られない場合は、別の整形外科や神経内科へのセカンドオピニオンを検討するのも一つの選択肢です。医師によって治療方針やリハビリのアプローチが異なるため、別の視点での診断が回復につながることも多いです。
整骨院・鍼灸院など代替治療の選択肢
医師の許可があれば、整骨院や鍼灸院での施術も有効です。特に手技による筋肉の緊張緩和や、自律神経の調整にアプローチできる施術はむちうちに効果的です。
保険会社に連絡し、通院先の変更や併用の可否について相談することも忘れずに。交通事故による通院では、自由診療でも補償される場合があるため、損をしないよう確認しましょう。
医療機関を変更する場合の注意点
整形外科や治療院を変更する際には、現在の医師からの紹介状や検査データがあるとスムーズです。また、保険会社への報告は必須で、事故治療に伴う費用負担や通院記録の整合性に影響する可能性があります。
また、新しい通院先では、前医での治療内容や症状の推移をしっかりと伝えることが大切です。症状が慢性化している場合や、後遺障害申請の可能性がある場合は、継続的な記録が非常に重要となります。
症状が悪化しているなら早めの対処が鍵
むちうちは見た目には分かりにくく、第三者からは軽視されがちですが、適切な治療を怠ると慢性化や後遺障害につながるリスクがあります。「リハビリしているのに悪化している」と感じた段階で、すぐに医師に相談し、必要に応じて医療機関や治療法の変更を行いましょう。
自分の身体の変化に敏感になり、納得できる治療を受けることが、後悔しない回復への第一歩となります。
まとめ：むちうち悪化時は我慢せずすぐに相談を
交通事故によるむちうちがリハビリによって悪化していると感じた場合、それは単なる一時的な反応ではなく、治療内容が体に合っていないサインかもしれません。整形外科の医師に現状を正直に伝え、セカンドオピニオンや代替治療も含めて柔軟に対応することで、回復の道が開ける可能性があります。無理に我慢せず、信頼できる医療機関を見つけ、安心して通院を継続しましょう。