車に置いていた現金がなくなっていた。鍵は壊されていないし、他のものは無事──そんな状況に「車上荒らしかも?」と不安になる方も多いはずです。被害額が千円など少額でも、放置しておくと再被害や深刻なトラブルにつながる可能性もあります。この記事では、車上荒らしに遭ったと感じたときに取るべき行動や、防犯のための具体的な対策についてわかりやすく解説します。
まず確認すべきこと:本当に車上荒らしなのか
お金がなくなっていたからといって、すぐに車上荒らしと決めつける前に、以下のポイントを冷静に確認しましょう。
- 車を利用した他の家族や知人が現金を動かしていないか
- 財布や小物類の位置が不自然に動かされていないか
- ドアや窓にこじ開けた形跡はあるか
- 施錠していたかどうかの記憶・記録
近年の車上荒らしでは、ドアをこじ開けるのではなく、無施錠の車やスマートキーの電波を悪用する手口も報告されています。
少額被害でも警察に相談すべき理由
「たった千円だから警察に行くのも気が引ける」と感じる方もいるかもしれません。しかし、以下の理由から通報や相談は重要です。
- 被害届を出すことで、周辺での同様被害との関連性を警察が把握できる
- 再被害の防止やパトロール強化のきっかけになる
- 防犯カメラの映像照会などの対応が可能になる
また、保険によっては被害届がなければ補償されない場合もあります。
防犯カメラやドラレコ映像の確認と保存
自宅の駐車場や月極駐車場に設置されている防犯カメラがある場合は、まず映像を確認してみましょう。証拠が残っている可能性があります。
車載のドライブレコーダー(駐車監視機能付き)を設置している場合は、当該日時の映像を確認し、必要に応じてSDカードのコピーなど保存をしておきましょう。警察が状況を把握するうえでの有力な資料になります。
車上荒らしの犯人が狙う車の特徴とは
車上荒らしがターゲットにしやすい車にはいくつかの共通点があります。
- 財布・バッグ・現金などが車内から見える位置にある
- 無施錠の車両
- 窓を少し開けて駐車されている
- 人目の少ない駐車場所に長時間放置されている
今回のように現金だけが抜き取られるケースは「物色型」の犯行であることが多く、金額に関係なく繰り返される傾向があります。
今すぐできる防犯対策
今後の被害を防ぐために、以下の対策を日常的に心がけましょう。
- 車内には現金・貴重品を置かない
- 車を離れる際は必ずドアロック・窓の完全閉鎖
- 車内が見えにくいスモークフィルムの活用
- ダミーを含めたドライブレコーダーの設置
- センサー付き防犯ライトを駐車場に設置
また、地域の防犯情報アプリ(たとえば「みまもっち」など)に登録しておくと、近隣の車上荒らし情報をリアルタイムで受け取れます。
まとめ:少額でも被害は立派な犯罪、泣き寝入りせず対策を
たとえ被害額が千円程度であっても、それは明確な窃盗行為であり、被害届を出す正当な理由となります。泣き寝入りをせず、記録や証拠の保存、警察への相談を行いましょう。そして、今後の被害を防ぐためにも、車内の整理や防犯対策を見直すことが大切です。
小さな異変を見逃さず、安心できる日常を守るための行動を今日から始めてみてください。