カラオケ店など深夜営業を行うサービス業では、酔ったお客様によるトラブルに遭遇することがあります。特に女性スタッフが夜勤で対応している場合、不安や恐怖を感じる場面もあるでしょう。この記事では、実際に酔客に絡まれたときの対応法や、警察を呼んでもいいのかという判断の目安について詳しく解説します。
酔客によるトラブルは「業務妨害」に該当することも
明らかに会話が通じず、従業員の指示を無視して騒いだり、個室からのコールでスタッフを呼びつけたりする行為は、業務妨害に該当する可能性があります。
特に、「何を言っても話が通じない」「意味不明な要求を繰り返す」「怒鳴る・威嚇する」などが継続する場合、店の運営に重大な支障をきたすため、通報も正当な手段になります。
女性スタッフのみで対応している夜勤体制では即時判断が必要
夜間に男性スタッフが不在で、女性だけで店舗を運営している場合、身体的・心理的なリスクがより高まります。
例として、「個室に来い」と呼びつけるようなコールがあった場合、それが好奇心か悪意かにかかわらず、ハラスメントやストーカーに発展するリスクもあるため、毅然とした態度で対応し、迷わず通報して問題ありません。
警察を呼ぶタイミングと通報の正当性
「警察を呼んでもよかったのか」という疑問については、恐怖を感じたり、通常の接客対応では処理できないと判断した時点で通報すべきです。
たとえ相手がその場にとどまらず帰ってしまったとしても、店舗での記録や防犯カメラがあれば、後からの対応にもつながります。警察庁の公式サイトでも、「不安を感じた段階での相談・通報」を推奨しています。
スタッフ同士でできる安全対策と心構え
- 常にインカム等で連携を取り合う
- 個室に呼び出されても無理に一人で対応しない
- 防犯ベルや非常ボタンの位置を全員で共有する
- 迷ったらすぐに警察や店舗責任者に連絡する
日常的に危機管理を意識することで、冷静な判断がしやすくなります。
実例:通報経験者の証言とその後の対応
あるカラオケチェーンで夜勤していた女性スタッフは、酔客に「部屋に来い」と執拗に呼ばれ、ドア越しに怒鳴られたため、迷わず110番。結果、警察官が到着する前に相手は退出しましたが、その後も安心して勤務ができるよう、店側が警備体制を強化したそうです。
このように、スタッフが恐怖や不安を感じたときに警察を呼ぶことは、まったく問題ない正当な判断です。
まとめ:自分の安全を第一に、迷ったら通報を
サービス業においてお客様に配慮する姿勢は大切ですが、それよりもまず大事なのは従業員自身の安全です。
「警察を呼ぶのは大げさかも?」と悩む前に、不快・不安・危険を感じたら、それが通報の十分な理由になります。トラブル時には冷静に対応し、後悔のない判断を心がけましょう。