インターネット通販サイトの中には、本物そっくりに作られた偽サイト(詐欺サイト)も存在します。特に人気商品が安く売られていると、思わず注文してしまう人も少なくありません。今回は、詐欺サイトに個人情報を入力してしまった場合に考えられるリスクと、すぐに取るべき対処法を解説します。
入力した個人情報は悪用される可能性がある
詐欺サイトに住所・氏名・メールアドレスを入力した場合、その情報が他の詐欺グループに転売されたり、迷惑メール・フィッシング詐欺のターゲットにされる恐れがあります。
例えば、今後以下のようなケースが考えられます。
- Amazonや楽天を装った詐欺メールが届く
- 「荷物の不在通知」などを装ったSMSが届く
- 実在する業者を名乗るDMが自宅に届く
ただちに金銭被害にはつながらないが注意が必要
お金を支払っていない状態であれば、金銭的な直接被害は出ていません。ただし、入力した情報が「名簿業者」によって販売されることで、別の形でトラブルに発展することがあります。
また、メールアドレスが漏れた場合、パスワードと組み合わせた「なりすまし」や「乗っ取り」のリスクもゼロではありません。
すぐに行うべき3つの対処法
被害を未然に防ぐためには、次のような行動をすぐに取りましょう。
- パスワードを変更:該当のメールアドレスで他サイト(SNS、通販、銀行)に登録している場合、すぐにパスワードを変更してください。
- 迷惑メール対策を強化:GmailやYahooメールなどは「フィルター機能」「スパム自動振り分け機能」を活用しましょう。
- 不審な連絡には絶対に反応しない:不自然な日本語や差出人が不明なメール・SMSにはリンクを開かない、返信しないことが大切です。
また、必要に応じてメールアドレスを新規で取得・切り替えることも検討しましょう。
警察・消費者庁に情報提供するメリット
被害が未然であっても、詐欺サイトに情報提供することは無意味ではありません。以下の窓口に通報しておくことで、他の被害者を防ぐ手助けになります。
また、ブラウザ上で偽サイトのURLをGoogleやMicrosoftに報告することで、検索結果や広告表示を制限させることも可能です。
メールアドレスの乗っ取りはあるのか?
単にメールアドレスを入力しただけでは乗っ取りは起きません。ただし、パスワードと組み合わせて漏れている場合はリスクが高くなります。
そのため、同じパスワードを他のサイトでも使い回している場合は、すぐにすべてのログイン情報を変更してください。二段階認証を導入することも有効な対策です。
まとめ
詐欺サイトに住所やメールアドレスを入力してしまった場合でも、金銭を支払っていないなら現時点での被害は限定的です。ただし、個人情報が悪用される可能性はあるため、パスワードの変更・迷惑メール対策・通報を速やかに行うことが重要です。
冷静に対処すれば大きな被害は防げますので、今後は「不自然に安すぎる通販サイト」には十分警戒し、公式ストアか信頼できるECモールを利用するようにしましょう。