交通事故後に痛みが出た場合、どこで診察を受けるべきか迷う方は多いでしょう。特に接骨院へ先に行ってしまった場合、保険や診断書、今後の対応で不安が生じがちです。本記事では、事故後の通院先として整形外科がなぜ重要かを解説し、接骨院の役割や保険会社とのやり取りまでわかりやすくご紹介します。
交通事故後の初期対応:整形外科が基本の理由
交通事故で身体に痛みが出た際、最も重要なのは医学的な診断を受けることです。そのため、事故後の通院先は整形外科が基本とされています。なぜなら、整形外科医は診断書を発行でき、レントゲンなどの精密検査が可能だからです。
保険会社や裁判所では、医師による診断書が必要不可欠です。接骨院(柔道整復師)は診断書を発行できないため、保険対応や後遺障害認定では不利になる可能性があります。
接骨院での対応は問題?適切な通院の順番とは
接骨院は、慢性的な肩こりや筋肉の張りなどの施術で有効ですが、事故直後の主治医的役割は担えません。まず整形外科で診断を受け、その後の補助的な通院として接骨院を利用するのが一般的です。
実際、「2週間以内なら大丈夫」と言われても、それは柔道整復師が施術を開始できる法的な期間に関する話で、医師の診断が不要という意味ではありません。
逃げた加害者と保険会社との連絡が取れていない場合
加害者がその場から逃走していたとしても、警察が特定していれば、任意保険や自賠責保険を通じて補償を受けられる可能性があります。現時点で加害者側の保険会社と連絡が取れていない場合でも、先に整形外科を受診して診断書を作成しておくことが重要です。
その診断書をもとに、後日保険会社が治療費や慰謝料の判断をすることになります。
整形外科へ行くタイミングとその後の流れ
事故後数日経って痛みが出た場合でも、整形外科を受診することに遅すぎるということはありません。遅くとも事故後2週間以内の受診が望ましいとされています。早めに受診することで、因果関係が認められやすくなります。
整形外科での受診後、必要に応じて「接骨院での施術も併用して良い」といった指示がもらえることもあり、それによって保険会社も柔軟に対応してくれるケースがあります。
保険会社への連絡時のポイント
保険会社と連絡がついたら、整形外科での診断内容や通院日数、通院先などを伝えます。その際、接骨院を先に受診していた経緯も正直に伝え、整形外科での診断に基づいた治療の継続について説明しましょう。
また、接骨院に保険会社からの連絡を促すよう指示された場合でも、保険会社が正式に施術内容や費用の妥当性を確認し、支払いの可否を判断します。
まとめ|交通事故後は整形外科からの受診が安心
交通事故後の身体の痛みや違和感は、すぐに症状が出なくても後から現れることがあります。接骨院での対応も補助的には有効ですが、診断書発行や保険請求のためには整形外科の受診が必須です。
まずはできるだけ早く整形外科を受診し、医学的な根拠をもとにした治療計画を立てることが、保険対応でも安心かつスムーズな手続きにつながります。