「初回980円」という広告につられて申し込んだ商品が、実は12ヶ月分まとめて届き、高額な請求書が届いた——こうした“定期購入”トラブルが後を絶ちません。この記事では、実際の相談事例に基づき、消費者がとるべき具体的な対処法や相談窓口について詳しく解説します。
「初回980円」の落とし穴に要注意
ビタルネスマカライズスターのような健康食品・サプリメント販売で多いのが、「初回限定980円」などの安価な広告文句を使い、実際には定期購入契約が自動的に適用されるケースです。
特にスマホ表示では、契約条件が小さな文字で表示されていたり、スクロールしないと確認できなかったりと、利用者が見落としやすい構造になっていることが多くあります。
12ヶ月分が届いた場合の対応ステップ
このような場合、まず以下の対応を取りましょう。
- すぐに販売元に電話・メールでキャンセル連絡を行う:その際、通話は録音、メールは保存しておくのが理想です。
- 契約内容の確認:申込時に「12ヶ月分契約」などの明確な記載があったかどうか、スクリーンショット等で証拠を保存しましょう。
- 開封・使用しない:商品を開封・使用すると返品対応が難しくなるため、未開封で保管しておきましょう。
支払いを求められた場合、どう対応する?
請求書が届いたとしても、内容が納得できない場合はすぐに支払う必要はありません。まずは「特定商取引法」に基づくクーリングオフや契約取消しができるかを確認しましょう。
また、悪質な場合は消費生活センターに相談し、仲介してもらうことが重要です。支払督促など法的文書が届いた場合は、無視せず専門家への相談が必須です。
実際にあった相談事例とその解決
実例:ある50代女性が「初回980円」の商品を注文したところ、12ヶ月分(約5万円)の請求が届いた。業者と直接交渉してもキャンセルを拒否されたが、消費生活センターを通して交渉した結果、全額キャンセルが認められた。
このように、自分ひとりで対応するのが難しい場合でも、公的機関の介入によって解決できるケースは多くあります。
相談先と安全な行動のためのチェックリスト
- 消費者庁・国民生活センター:188番(最寄りの消費生活センターへ)
- 定期購入に関する注意喚起(消費者庁)
- メール・申込時の画面・広告のスクリーンショットを保存
- 商品の箱・封筒も保管(販売元住所や連絡先の証拠になる)
まとめ:冷静に、証拠を残しながら正当な対応を
✅ 初回980円に飛びつく前に、契約条件を細部まで確認
✅ 意図しない定期購入が届いたら、すぐに販売元へキャンセル連絡
✅ 無理な請求があった場合は、支払う前に消費生活センターへ相談
✅ 自分で対応が難しいと感じたら、早めに専門家の力を借りましょう
消費者の権利を守るために、泣き寝入りせず、冷静かつ正確な対応が大切です。