突然かかってきた「通信局関東支局」という名前の電話。しかも「スマホでエラーが出たためお電話しました」と言われたら、不安になりますよね。実はこのような手口は、最近増加している詐欺の典型例です。本記事では、こうした電話の実態と、冷静に対処するための方法について詳しく解説します。
「通信局関東支局」なる機関は実在するのか?
まず大前提として、「通信局関東支局」という名称の公的機関は実在しません。総務省には「関東総合通信局」という部局が存在しますが、一般市民のスマートフォンのエラーを理由に電話をかけるようなことは一切ありません。
このように、名称を一部本物に寄せて紛らわしくしているのが詐欺の特徴です。実在しそうな名称だからといって信じないことが重要です。
スマホの「エラーが出たので電話しました」は詐欺の決まり文句
詐欺電話では、「あなたのスマートフォンにウイルスが検出された」「セキュリティの不具合がある」など、利用者の不安を煽る発言が多く見られます。これは典型的なフィッシング詐欺やサポート詐欺の前兆です。
特に「操作を案内するので、このリンクを開いてください」「遠隔操作用のアプリを入れてください」などと言ってきた場合は非常に危険です。
電話番号の正体を調べる方法
不審な番号から電話があった場合には、以下の方法で調査できます。
- 電話帳ナビなどの番号検索サイトで調べる
- 警視庁や国民生活センターの詐欺情報データベースを確認
- 同様の番号で検索して、他の被害報告があるかチェック
実際に「通信局関東支局」を名乗る番号で検索すると、詐欺と断定されているケースが多く見つかります。
このような電話を受けたときの正しい対応
次のように対処しましょう。
- ① 個人情報を一切伝えない
- ② 会話をせずすぐに電話を切る
- ③ 着信拒否や迷惑電話登録を行う
- ④ 心配なら消費者ホットライン(188)に相談
特にリンクを開く、アプリを入れる、口座やマイナンバーを伝えるなどは絶対に避けてください。
被害に遭わないための予防策
日頃から次のようなセキュリティ対策を心がけましょう。
- スマホにセキュリティソフトを入れる
- 詐欺対策アプリ(たとえば「Whoscall」)の導入
- 家族や高齢者にも、怪しい電話のリスクを共有
また、警察や行政機関を名乗る電話は、まずは折り返して真偽を確かめることが基本です。彼らが直接スマホの不具合を連絡してくることはありません。
まとめ:名称に惑わされず冷静に判断を
「通信局関東支局」など、もっともらしい名前でも正体は詐欺である可能性が高いです。スマートフォンのエラーを理由に電話がかかってくることは通常なく、個人情報やアプリの操作を促される場合は即座に対応を中止してください。
万が一不安な場合は、消費生活センターや、警察相談専用電話(#9110)に相談しましょう。冷静な対応が、あなた自身と家族の財産を守る第一歩です。