高齢者を狙った悪質業者による電気工事トラブルが後を絶ちません。中でも「道具を忘れたので取りに行く」といった訪問要求には、慎重な対応が求められます。本記事では、そのようなケースで注意すべきポイントや対処法について具体的に解説します。
「道具を忘れた」はよくある口実?
悪質な業者の中には、クーリングオフ後も再度接触を試みる目的で「道具を忘れた」と嘘をついて再訪問しようとするケースがあります。
このような口実で家に入ろうとする行為は、金品や書類の再取得、あるいは心理的プレッシャーをかけて契約の継続を迫る手段として用いられることがあるため、警戒が必要です。
不審な連絡があった際の初動対応
「道具を忘れた」との電話を受けたら、以下の対応が有効です。
- 録音またはメモを取り、日時・発言内容を記録する
- 原則として業者を家に入れない
- 消費者センターや弁護士など第三者機関に相談する
万が一、訪問を了承する場合は、必ず第三者(家族や知人)を同席させ、業者に一人で対応しないようにしましょう。
業者が再訪問してくる意図とは
道具を本当に忘れた可能性もゼロではありませんが、以下のような目的がある場合も考えられます。
- クーリングオフを撤回させようと説得する
- 書類や証拠となるものを回収しようとする
- 新たな契約や費用請求を持ちかける
いずれも再トラブルの火種になりかねないため、再訪問は基本的に断るのが安全です。
法的トラブル回避のためのチェックポイント
悪質業者とのトラブルを防ぐためには、以下のような事前準備や知識が役立ちます。
- 契約書や領収書などの書類を保管しておく
- 相手とのやりとりはなるべく書面または録音で記録する
- 「消費者庁」「国民生活センター」「地域の消費生活センター」など公的機関を活用する
場合によっては、弁護士に依頼し、内容証明郵便や接近禁止措置の相談も検討しましょう。
悪質業者の再訪問に備える具体的対策
予想される手口には以下のようなものがあります。
- しつこく電話をかけてくる
- アポなしで家を訪問する
- 「やり残しがある」など別の理由を持ち出す
これらの手段に対抗するには、防犯カメラやインターホンの録画機能を活用したり、インターホン越しの応対にとどめるといった物理的対策も有効です。
まとめ:再訪問は断るのが原則、安全を最優先に
「道具を忘れたので家に入れてほしい」といった要求には警戒心を持ちましょう。本当に忘れ物があるなら、玄関先で渡すなどの方法もあります。家の中に再び入れることは、不要なトラブルやリスクを招く恐れがあるため、原則として断ることが重要です。
もし少しでも不安がある場合は、一人で抱え込まず、消費者センターや専門家に相談するようにしましょう。高齢の知人や親族を守るためにも、周囲のサポートが不可欠です。