コンビニのセルフレジで見つけたお釣り。誰のものか分からず「ラッキー」と思って使ってしまったものの、その後に罪悪感に駆られる――そんな経験をした方も少なくないかもしれません。本記事では、そのような場面における正しい行動や、法律的な観点からの解説、そして後悔したときに取るべき適切な対応について詳しくお伝えします。
コンビニのレジで見つけたお金、それって「拾得物」になる?
セルフレジで見つけたお金は、たとえ落ちていた場所が店舗の中であっても法律上は「拾得物(落とし物)」として扱われます。つまり、自分のものではないと明らかな現金を持ち帰ったり使用した場合、刑法上の「遺失物等横領罪」に該当する可能性があります。
この罪は刑法254条に規定されており、1年以下の懲役または10万円以下の罰金・科料が科される可能性があります。見つけた金額の大小に関わらず、「使った」という行為が成立のポイントになります。
一度使ってしまった後でも「返す意思」は大切
もし「つい使ってしまった」としても、罪悪感を覚えて反省しているのであれば、返す行動に出ることが極めて重要です。何もせずに放置するよりも、店舗や警察に自発的に申し出て謝罪・弁済の意思を示すことで、誠意ある対応と受け取られる可能性が高まります。
実際に、同様のケースで「お金を返しに行った」「警察に相談した」といった行動を取った人が、罪に問われなかったという事例も存在します。
返金方法:コンビニ店員や店舗責任者への相談が第一歩
返金の意思がある場合、まずはお金を使った店舗に立ち寄り、「以前レジで他人のお釣りと思われる現金を取ってしまった」と正直に説明しましょう。その際、同額の現金を持参し、「返したい」という気持ちをしっかり伝えることが重要です。
店舗の判断で警察への引き渡しを提案されることもありますが、それでも素直に応じることで誠実さが伝わります。
警察に届け出るという選択肢もある
もし返金のタイミングを逃してしまったり、店舗での対応が難しい場合は、警察署の遺失物窓口で正直に事情を説明するのも一つの方法です。
たとえ小額であっても、正規の手続きを経ることで後から責任を問われるリスクを減らすことができます。
気持ちの整理とこれからの行動
「ほんの出来心だったけど、すごく後悔している」——その気持ちは誠実な証拠です。今後同じような場面で迷わないためにも、今回の経験を教訓として、他人の所有物を見つけたら必ず届けるという意識を大切にしましょう。
もし気持ちの整理がつかない場合は、学校や塾の先生、保護者、信頼できる大人に相談しても構いません。
まとめ:後悔しているなら、正直に行動することが一番の解決策
使ってしまったことは取り戻せなくても、その後にどう行動するかがとても重要です。返金の意思を持って店舗に出向くこと、あるいは警察に相談することで、誠意はきっと伝わります。
「やってしまった」では終わらせず、「どう償うか」を考えることこそが、今後に繋がる大きな一歩です。