駐車場などで隣の車のドアがぶつかり、塗装に傷や色移りが起こる「ドアパンチ」。このトラブルで「加害者側にも塗料がつくのか?」という疑問を持つ人は少なくありません。この記事ではドアパンチのメカニズムと加害車両の状態、証拠保全の重要性について解説します。
ドアパンチとは何か?
ドアパンチとは、車のドアを開ける際に勢いよく隣の車にぶつけてしまう行為を指します。わざとでなくても強風や不注意で起きやすく、車体にキズや凹み、そして塗料の色移りが発生することがあります。
特に狭い駐車場や縦列駐車などで頻発し、トラブルに発展するケースも少なくありません。
被害車両に塗料がつく理由
ドアパンチによって車の表面に「接触圧」が加わると、加害車両のドアの塗装が一部こすれて被害車両に移ることがあります。特に、加害車両の塗装が柔らかい・新しい・薄い場合は色が付きやすいです。
たとえば、黒い車に白いドアパンチをされると、白いスジのような塗料移りが見られることがあります。
加害車両にも塗装が付着するのか?
実際、加害車両側にも相手の塗料がつくケースがあります。ただし、それはお互いの塗装の硬さや表面状況によります。たとえば、被害車両の塗装が柔らかかったり、ワックスで保護されていない場合、摩擦で削れた相手の塗装が加害車両側に転写される可能性があります。
一方で、ぶつかったドア側に塗装が削れたり、相手の塗料がついていることもあり、それが「加害の証拠」として使われることもあります。
色移り・塗装移行の判断ポイント
- 塗装が付着している方向(どちらの色がどちらに付いているか)
- 傷の深さ(浅いスジか深いえぐれか)
- 位置関係(車の高さやドアの形状が一致するか)
こうした要素から専門家が「加害・被害」の判断をする場合もあります。事故証明などが取りにくいドアパンチだからこそ、目に見える塗装の痕跡は重要な手がかりになります。
ドアパンチが起きたときの対応
もしドアパンチをされたと感じた場合、まずは速やかに写真を撮って証拠を残すことが大切です。可能であれば、加害車両のナンバーやドアの痕跡も記録しましょう。
また、駐車場によっては防犯カメラの映像が残っている場合もありますので、管理会社に問い合わせるのも有効です。
保険や修理の観点からみる影響
ドアパンチは「過失100%の加害事故」に該当することが多いため、加害者側が修理費用を全額負担するケースが一般的です。また、双方に塗料が付いていると加害の特定に役立つことがありますが、あくまで一つの要素です。
板金修理やタッチアップ塗装が必要な場合、被害額は小さく見えても数万円以上になることもあるため、保険や示談の準備が重要です。
まとめ:色移りは証拠になる、冷静な対応がカギ
ドアパンチでは、被害車両に加えて加害車両にも塗料が付着することがあります。その痕跡は証拠としても活用されうるため、発生時には速やかな記録・報告が重要です。
トラブルを避けるためにも、駐車時は十分なスペースをとるよう心がけ、万が一の際も冷静に対処しましょう。