交通事故での示談金の提示額に「この金額で妥当なのか？」と迷う方は少なくありません。特に、むちうちなど目に見えにくい症状や、休業補償や後遺障害がない場合は、保険会社からの金額が低くなる傾向にあります。この記事では、治療期間190日・通院実数35日・示談金30万円というケースをもとに、弁護士基準との違いや相談の必要性をわかりやすく解説します。
保険会社の提示する示談金と弁護士基準の違い
保険会社が提示する示談金は、いわゆる「任意保険基準」で計算されることが多く、被害者にとってはやや低めに設定されています。一方、「弁護士基準（裁判基準）」では、通院慰謝料や休業損害がより高く評価され、結果として支払額が増える傾向にあります。
例えば、通院35日（治療期間190日）の場合、弁護士基準では慰謝料だけで70万～90万円が見込まれることもあり、保険会社提示の30万円との差は歴然です。
弁護士基準の試算ツールは目安にすぎない
最近では、LINEやウェブ上で使える「示談金自動計算ツール」が多数あります。これらは便利ではあるものの、個別の事情（通院頻度・治療内容・事故状況）までは反映されないため、あくまで目安として活用するのが安全です。
とはいえ、保険会社からの提示金額が試算額とかけ離れているようであれば、一度専門家に相談する価値はあります。
弁護士特約がなくても弁護士に相談できる？
弁護士費用特約がない場合でも、着手金無料・完全成功報酬制の事務所であれば、費用の心配なく相談できます。多くの交通事故専門弁護士は、相談自体は無料で受け付けており、LINEや電話での問い合わせも可能です。
たとえば、「アトム法律事務所」「ベリーベスト法律事務所」「交通事故に強い弁護士.jp」などは、実績・対応スピード・口コミ評価の面で評価が高いと言われています。
相談しても増額しないケースもある？
示談金の増額には限界があります。たとえば、通院が非常に少ない場合や、すでに慰謝料が相場以上提示されている場合には、弁護士に依頼しても金額が大きく変わらないこともあります。
しかし、多くのケースでは「本来もらえるはずの額」に届いていないことが多く、相談するだけでも損を回避するきっかけになります。示談書にサインする前に、一度セカンドオピニオンをもらう気持ちで相談してみるのが賢明です。
早まったサインで後悔しないために
一度サインしてしまうと、あとから「やっぱり少なかった」と気づいても交渉はできません。特に、痛みが続いている、今後の生活に不安があるといった場合は、示談前の慎重な判断が重要です。
「相談しても意味がないかも」と感じるかもしれませんが、相談しないことが一番の損につながる可能性もあります。相談無料の弁護士を活用し、納得した上で示談に応じるようにしましょう。
まとめ：30万円の提示額、安すぎるかは専門家に確認を
むちうち・通院35日で示談金30万円というのは、保険会社基準としてはあり得る範囲ですが、弁護士基準では約2〜3倍になることもある数字です。
弁護士特約がなくても無料で相談できる法律事務所は多数あります。示談書に署名する前に、ぜひ一度プロの目線で確認してもらいましょう。後悔のない選択をするためには「行動すること」こそが最善の方法です。