交通事故における「人身事故」を起こした場合、多くの方が気にされるのが運転免許の点数への影響です。しかし、事故から数週間〜数ヶ月が経っても警察や公安委員会から連絡が来ないこともあります。本記事では、実況見分後に行政処分の通知が届くまでの流れや、通知が遅れる理由について解説します。
人身事故後の一般的な処分までの流れ
人身事故の場合、事故発生から処分通知が届くまでは以下のようなステップを経ます。
- 事故の発生・警察による現場対応
- 実況見分の実施
- 被害者からの診断書提出(人身事故としての確定)
- 捜査終了・書類送検
- 検察審査・不起訴または起訴判断
- 行政処分(点数加算・免停等)の通知
この全体の流れには、通常2ヶ月〜6ヶ月ほどかかることがあります。
実況見分から通知までが遅れる理由
実況見分を行ったからといって、すぐに点数通知が届くわけではありません。以下のような理由で処分通知は遅れることがあります。
- 被害者の診断書が遅れて提出された
- 警察署の捜査や書類作成に時間がかかっている
- 検察による審査や判断に時間がかかっている
- 繁忙期で公安委員会の処理が遅れている
特に被害者が診断書を提出しないと「物損事故」として処理されてしまい、人身事故としての点数処分が行われないこともあります。
通知が来るまではどう過ごすべきか
通知が届くまでの期間中も、日常生活で注意すべき点はいくつかあります。
- 再度の事故や違反を起こさない(累積点数が加算されるため)
- 警察や保険会社からの連絡は速やかに対応する
- 事故当時の記録や資料は保管しておく
また、加点処分が届くまでは免許の点数は現状のままなので、他の違反との累積点数にも注意が必要です。
点数通知が届いた後にすべきこと
人身事故で点数加算されると、内容に応じて以下のような対応が必要になります。
- 3点加算:反則金・講習のみ(初回)
- 6点以上:免停(30日〜)の行政処分が下る
公安委員会から「出頭通知書」「意見の聴取通知書」が届いた場合は、指定された日時に必ず出席しましょう。
意見の聴取では、処分内容が確定する前に事情を説明する機会が与えられます。誠実な態度で出席することで、処分が軽減される可能性もあります。
実際の例:通知が遅れたケース
ある20代男性のケースでは、人身事故後に実況見分を終えてから通知が届くまでに約4ヶ月かかりました。この間、警察からの追加連絡もなく不安だったとのことですが、通知を受けたのは公安委員会からの出頭命令でした。
その後、意見の聴取に出席し、初犯だったこともあり30日免停で済んだそうです。通知が遅れても、突然の取消しなどにはならないので冷静に対応することが大切です。
まとめ:人身事故後の点数通知は遅れることがある
人身事故後に実況見分を受けた場合でも、点数加算や免停処分の通知が届くまでには数ヶ月かかることが一般的です。被害者側の動きや警察・検察・公安の対応状況によって変動します。
不安な場合は、事故を担当した警察署に進捗を問い合わせることも可能です。ただし、焦らず冷静に状況を見守ることが重要です。