突然の交通事故で本人が意識を失ってしまった場合、家族への連絡は誰が、どのような経路で行うのでしょうか。緊急時の連絡体制を知っておくことは、いざという時に備えるために非常に重要です。この記事では、救急搬送時に家族へどのように連絡が入るのか、警察・病院・救急隊の役割と連絡の流れを詳しく解説します。
救急搬送後の連絡フロー:基本的な流れ
交通事故で救急搬送されると、まず119番通報を受けた救急隊が現場に到着し、状況に応じて最寄りの医療機関へ搬送されます。患者が意識を失っていたり、連絡先が不明な場合は、救急隊や警察が所持品(スマホ・免許証・保険証など)を確認し、家族へ連絡します。
搬送先が決定した後、救急隊または病院から家族に連絡が行くのが一般的です。連絡先が不明な場合、警察が代わりに身元の確認や家族の特定を行い、連絡を取ることもあります。
警察が連絡を行うケースとは
事故の内容が人身事故に該当する場合や、被害者が身元不明・意識不明であるときには、警察が積極的に身元確認を行い、家族や親族に連絡を行います。特に加害者がいるケースでは、事故の捜査の一環として警察が介入します。
警察は、免許証・スマートフォン・財布の中の名刺・ポイントカードなどから、本人の情報や勤務先・家族情報を割り出すため、家族が知らないうちに連絡が届く場合もあります。
病院が家族に連絡する場合
搬送先の病院に到着すると、医師や看護師が患者の状態を確認し、できるだけ早く家族に連絡を取ろうとします。患者が話せる状態であれば、その場で連絡先を尋ねることもあります。
ただし、患者がスマホのロックをかけていたり、連絡先が明示されていない場合、病院側のみでは限界があるため、警察や消防と連携して連絡手段を探る形になります。
救急隊(消防)の役割と連絡サポート
救急隊は現場で患者の搬送判断を行うとともに、本人の意識がある場合には本人に家族連絡の要否を確認し、指示に従って電話連絡を行うこともあります。意識がない場合は、警察に引き継ぎながら連絡体制を構築します。
最近では「ICE(In Case of Emergency)」という緊急連絡先をスマホや財布に登録しておくことで、第三者が連絡を取りやすくなる取り組みもあります。
身元不明時や独身・一人暮らしの場合の対応
独身で家族と離れて暮らしている人の場合、連絡がスムーズに行かないことがあります。こうしたケースでは、住民票上の住所や緊急連絡先がある職場への連絡が優先されることが多く、勤務先を通じて家族に連絡が届くケースも見られます。
また、病院や警察が行政と連携して連絡先を調査することもありますが、時間を要することもあるため、日頃から身分証やスマホの緊急連絡情報を最新にしておくことが大切です。
まとめ:家族への連絡は複数機関が連携して行われる
交通事故などで救急搬送された場合、連絡は救急隊・病院・警察が状況に応じて適切に行います。特に本人が意識不明のときは、所持品やスマートフォン、行政情報などから身元と連絡先を特定し、可能な限り速やかに家族へ連絡が入る体制が整っています。
トラブルを防ぐためにも、スマートフォンの緊急連絡先設定やICE情報の登録を日頃から心がけておくと安心です。