物損事故で示談が成立しないときに弁護士へ依頼したら?裁判までの流れと進展が遅いときの対処法

交通事故(物損)の示談がこじれ、弁護士に依頼して裁判を検討するケースは少なくありません。しかし、いざ弁護士に依頼したものの連絡がなく進捗が見えないと、不安になるのも当然です。この記事では、物損事故の裁判までの一般的な流れと、弁護士とのやり取りで注意すべきポイント、進展がないときの対処法を解説します。

物損事故の裁判が始まるまでの基本的な流れ

交通事故で示談が成立しない場合、裁判に至るまでにはいくつかの段階があります。まずは証拠の収集、内容証明の送付、訴状の作成などを経て、裁判所への提出に至ります。

通常、弁護士が案件を受任してから訴状提出までにかかる期間は2〜3ヶ月程度が目安とされていますが、相手方との交渉や証拠整理に時間を要することもあり、個別の事情によって大きく異なります。

進展がないと感じる理由と実際の弁護士業務

「連絡がない=進んでいない」と感じるのは自然ですが、弁護士は裁判準備のために多くの裏方作業をしています。例えば、事故状況の確認、相手側との水面下の交渉、裁判所のスケジュール調整など、外からは見えない作業が多々あります。

しかし、何の説明もなく放置されるのは問題です。受任契約に「定期的な報告」などが明記されている場合は、当然その義務があります。

弁護士との連絡がないときに取るべき対応

まずは冷静にメールや電話で「進捗状況の報告をお願いしたい」と丁寧に問い合わせましょう。それでも曖昧な回答しか得られない場合は、具体的に「いつまでに訴状提出予定か」「どこで遅れが生じているか」などを明確に尋ねることが重要です。

弁護士事務所によっては担当が複数の案件を抱えており、連絡が滞っているケースもあります。その場合、事務所の代表弁護士や別の担当者にコンタクトするのも一つの手段です。

弁護士の対応に疑問があるときの相談窓口

どうしても信頼できない、あるいは誠実な対応が見られない場合には、「弁護士会の相談窓口」や「法テラス」への相談を検討してください。無料相談も可能なケースが多く、セカンドオピニオンとしても活用できます。

また、弁護士を変更することも法律上は可能ですが、既に進んでいる手続きを引き継ぐには再調整が必要となるため慎重な判断が求められます。

他の依頼者の体験談:3ヶ月経っても進展なし

ある依頼者は、弁護士に依頼して3ヶ月間全く進展がなかったため、直接事務所に訪問して詳細なスケジュールを出してもらった結果、翌週に裁判が動き出したという事例もあります。

別の人は、弁護士に毎月1回の報告をお願いする契約に変更し、その後はスムーズに進んだというケースもあります。コミュニケーションの仕方次第で状況が改善する可能性もあるのです。

まとめ:弁護士との信頼関係がカギ。進展が見えないときは積極的に動こう

物損事故の裁判は時間がかかることも多く、弁護士の作業が表に見えにくいものです。しかし、進捗がまったく見えないまま放置されるのは望ましくありません。適切に連絡を取り、必要に応じて第三者機関に相談することも選択肢の一つです。

依頼者側も「遠慮せずに聞く」「記録を残す」などの対応を心がけることで、より安心して裁判に臨むことができるでしょう。

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