重大なスピード違反によって正式裁判となると、多くの人が「執行猶予がつくのか」「弁護士がいないと不利になるのか」と不安を感じます。とくに若い世代や学生の方にとっては、経済的負担も大きく、本人訴訟を選ばざるを得ないケースもあります。この記事では、実際に執行猶予を得るために必要な視点や、本人訴訟での注意点をわかりやすく解説します。
スピード違反で正式裁判になるケースとは
スピード違反の中でも、制限速度を大きく超えた違反、たとえば「80km以上の超過」は、略式起訴では済まされず、正式裁判となる可能性が高くなります。これは刑法上「道路交通法違反」にあたり、懲役刑や禁錮刑が求刑されることも珍しくありません。
実際には多くの初犯者に対し、情状が考慮されて執行猶予付き判決が下されることが多いですが、そのためには被告側がしっかりと反省の意思や社会的影響などを裁判所に訴える必要があります。
本人訴訟と弁護士の違い:執行猶予への影響は?
本人訴訟は日本の法律で認められており、弁護士を雇わずに自分で弁護人を務めることが可能です。しかし、刑事裁判においては専門的知識が求められるため、発言の仕方や提出資料の整合性によって裁判官の印象が変わる可能性があります。
とくに執行猶予を得たい場合は、反省の姿勢を明確に示し、今後の再発防止策や社会的なサポート体制を説明することが重要です。これをうまく表現できない場合、結果的に不利になることもあるため注意が必要です。
弁護士なしでも執行猶予を得るための準備とは
弁護士を雇えない場合でも、以下のような準備をすることで執行猶予の可能性を高めることができます。
- 謝罪文や反省文の作成(被害者がいる場合は宛名付き)
- 家族や学校の支援者からの嘆願書
- 今後の生活改善計画の明示(通学手段の変更など)
- 違反の再発防止のために講習や運転自粛を行った証明
これらを丁寧にまとめ、裁判当日に誠意をもって説明することが大切です。
学生だからこそ見られる情状:誠実さがカギ
被告が学生である場合、将来の社会復帰や更生の可能性が高いと判断されることもあります。そのため、「今後の進学や就職にどう影響するか」「家庭や学校での指導体制がどう整っているか」が大きなポイントになります。
また、違反が一時の過ちであり、継続的な悪質行為ではないことを説明できる資料や証言があれば、執行猶予の判断に有利に働きます。
どうしても弁護士が必要な場合:法テラスを活用する
もし経済的に厳しくても「やはり弁護士が必要」と感じた場合、日本司法支援センター(法テラス)を利用することで、一定の条件を満たせば無料または分割支払いで弁護士を利用することができます。
法テラスの公式サイトでは、無料相談の申込や費用のシミュレーションも可能です。
まとめ:本人訴訟でも誠意と準備で執行猶予は可能
80km超のスピード違反は重大な交通違反として厳しく処罰される対象ですが、反省の姿勢や今後の再発防止策をきちんと示すことで、執行猶予が認められるケースも多く存在します。弁護士がいなくても、本人訴訟において丁寧な準備と誠実な対応があれば、裁判官にもその姿勢は伝わります。
本記事が、同じような境遇で不安を抱える方の助けとなることを願っています。