NHKの受信料は「世帯単位」で課金される仕組みであり、一人暮らしや学生の自立生活など、住居の形態によって契約内容が変わることがあります。この記事では、NHKの受信料制度における「家族割引」の正確な内容と、親元を離れて暮らす場合に個別契約が必要かどうかについてわかりやすく解説します。
NHKの受信料は「設置場所ごと」に契約が必要
NHK受信料の基本原則は「テレビ受信設備のある場所ごとに契約義務がある」ことです。つまり、自宅や実家とは別にテレビやワンセグ機能付きスマホなどがある場合、個別に契約が必要になる可能性があります。
たとえば、親元に住んでいて一家で1契約をしていれば、その契約だけで済みますが、一人暮らしを始めた場合はその新居が「別世帯」として見なされるため、新たに受信契約を結ぶ必要があるのです。
「家族割引」は正確には「家族割引制度」ではない
一部で「家族割引」と呼ばれる制度がありますが、正確には「家族が別住所で居住し、親が受信料を一括で支払うことで、子の居住地でも免除が適用される制度」です。これは「学生や単身赴任などでやむを得ず別居している家族」に限定され、申請が必要です。
この制度を利用するには、NHKの所定の書類を提出し、親がNHKと連絡を取りながら申請する必要があります。単に「家族だから半額」といった制度ではないので注意が必要です。
一人暮らしでも受信料の支払い義務がある？
一人暮らしをしており、そこにテレビやチューナー内蔵機器がある場合は、基本的にその人がNHKと受信契約を結ばなければなりません。
実家で親が受信契約をしていても、別居している場合は別途契約が必要であり、未契約のままだと訪問員から契約を求められる可能性があります。契約書にサインすると契約は成立し、原則的には受信料が発生します。
支払額と支払方法の選択肢
受信料には「口座振替」や「クレジットカード支払い」などがあり、支払期間を2か月・6か月・12か月単位で選べます。例えば地上波契約であれば、2か月2,200円、衛星契約であれば2か月3,900円程度です（2024年時点）。
前払い一括割引があるため、長期契約のほうが1か月あたりの負担が軽くなります。
NHK受信料が免除になるケース
以下のようなケースでは、受信料が全額または一部免除される場合があります。
- 生活保護受給世帯
- 障害者手帳を所持している世帯
- 学生で親がNHKと一括契約をしている場合（申請が必要）
制度を利用するためには、各自治体またはNHKへの申請が必要で、適用には条件があります。
まとめ：別居している場合は基本的に個別契約が必要
親元を離れて一人暮らしをしている場合、そこにテレビなどの受信設備があるなら、NHKと新たに契約する義務があります。「家族なら安くなる」といった単純な割引制度はなく、正しくは「別居家族割引」制度として、申請による免除があるだけです。
誤解しがちな部分もあるため、自分が該当するか迷った場合は、NHKのコールセンターや公式サイトで確認し、必要に応じて申請手続きを行うようにしましょう。