カーシェアリングが広く普及する中で、万が一の事故や物損に対する備えは欠かせません。今回は「タイムズカーシェア」利用中に起こった電柱との接触トラブルに関して、保険適用や実際の対応方法について解説します。
タイムズカーシェアの保険内容を理解する
タイムズカーシェアでは、基本的に対人・対物・車両・人身傷害の各保険が自動で付帯されています。万が一の事故に備えるための「安心補償サービス」もオプションで利用可能です。
特に対物補償においては、他人の財物を破損した場合でも保険の対象となり、限度額は無制限（免責0円）です。したがって、電柱などの公共物を損傷させた場合にも、保険によって費用がカバーされる可能性があります。
電柱に接触した場合の損傷と費用の判断基準
電柱との接触事故では、電柱自体に目立った損傷がなくても、塗装や擦れ跡がついた場合に「修復対応」が必要とされることがあります。通常はNTTや電力会社などの所有者が点検を行い、修繕の要否と費用を見積もります。
例えば「電柱の白い塗装に車の塗料が付着しただけ」の場合でも、清掃や再塗装が必要と判断されると費用請求が発生する可能性があります。この費用は、原則としてタイムズの対物保険でカバーされると考えられますが、詳細は保険会社の判断次第です。
安心補償サービスの効果と限界
タイムズカーシェアでは「安心補償サービス（330円/回〜）」に加入することで、事故に伴う免責金の支払いが不要となります。車両の修理費用やノンオペレーションチャージ（NOC）も免除対象になるため、利用者側の金銭的負担を大幅に軽減できます。
ただし、「安心補償サービス」はあくまでも損害額の免除を意味し、保険対象外の行為（飲酒運転や無断利用など）や過失割合によっては例外となる場合もあります。電柱損傷においても、明確な過失があると判断されれば適用外の可能性がゼロではありません。
事故後の対応：NTTや警察への報告
電柱はNTTや電力会社の所有物であるため、接触した場合には原則としてその会社への報告が必要です。多くの場合、カーシェア会社（この場合はタイムズ）が事故報告に基づいて連絡・調整を行います。
また、物損事故として警察への届け出も必要です。事故証明書は、保険適用の際に必須となることが多いため、軽微な接触でも報告を怠らないことが重要です。
よくある誤解とトラブル防止のために
「電柱に目立つ損傷がないから報告しなくてもよい」と思いがちですが、公共物に接触した場合は必ず報告すべきです。あとから費用請求されるケースもあり、報告を怠ると保険適用外と判断される可能性があります。
また、カーシェア車両は利用者ごとにログが記録されているため、トラブルの責任逃れは難しい仕組みです。正直に報告・対応することが、最終的に自身を守ることにもつながります。
まとめ：保険でカバーされるが冷静な対応が肝心
タイムズカーシェアでの電柱接触事故については、安心補償サービス加入の有無にかかわらず、原則として保険適用が可能です。ただし、事故の報告や手続き、関係機関との連携を適切に行うことが前提条件となります。
万が一、電柱側に損傷が見つかっても、NTTなどが算定した修繕費はタイムズの保険で処理されることが多いため、利用者が直接負担する心配は基本的にありません。とはいえ、早期報告と正確な対応がトラブル回避には欠かせません。