交通事故に巻き込まれた際、子どもも怪我を負っているケースは少なくありません。しかし、保険会社から「幼児は接骨院での治療が認められない」と言われることもあり、親としては不安を抱えることでしょう。この記事では、子どもの接骨院治療に保険が適用されるかどうか、またその対応策についてわかりやすく解説します。
幼児の治療に接骨院が認められない理由とは?
保険会社が「幼児は接骨院での治療が認められない」と主張する背景には、医療行為の正当性・必要性に対する判断があります。小さな子どもは自分の症状をうまく表現できないため、整形外科など医師による診断が求められる傾向が強いのです。
接骨院(柔道整復師)は国家資格ではありますが、医師ではないため、事故の損傷と症状の因果関係の証明が難しく、保険会社は判断材料が乏しいと見なします。
保険が使えないと言われた場合の選択肢
保険会社から「実費」と言われても、いくつかの対応策があります。まずは、医師による診断書を取得し、それを根拠に保険会社と交渉する方法です。
例えば、整形外科で「○○の症状があるため、柔道整復による施術が有効」と明記された紹介状があれば、保険会社が接骨院治療を認めるケースもあります。あくまで医師の指示に基づくことがポイントです。
子どもも通院が認められた実例
実際にあった事例では、6歳の子が事故後に首の痛みを訴え、整形外科で診断を受けたうえで「柔道整復による施術可」との所見を得たことで、接骨院の通院費が全額保険適用されたというケースもあります。
このように、「接骨院NG」は一律ではなく、状況次第で認められる可能性があるため、交渉と事前準備が鍵となります。
やっておくべき交渉と記録の残し方
保険会社と話す際には、必ずやりとりを記録に残しましょう。電話なら日時・担当者名・発言内容をメモ。できればメールでのやりとりが望ましいです。
また、診断書・施術内容・症状の経過などは写真やコピーで保管し、必要に応じて弁護士や交通事故専門の相談窓口に相談するのも有効です。
どうしても保険が使えないときの救済策
仮に相手の保険会社が認めず、費用が実費となってしまった場合でも、自分の自動車保険に人身傷害補償特約があれば、そこから補償が受けられる可能性があります。
また、交通事故紛争処理センター(公式サイト)では無料で相談や調停を行ってくれるため、行き詰まったときは活用をおすすめします。
まとめ:子どもの接骨院治療は慎重に準備すれば保険適用も可能
幼児が交通事故後に接骨院へ通うには、医師の診断と指示が必須です。保険会社の都合だけで「NG」とされても、交渉次第で認められる可能性があるため、あきらめずに動きましょう。
家族の負担を減らすためにも、診断書の取得・やりとりの記録・他の保険の確認など、できる限りの備えをしておくことが大切です。