交通事故において、示談金を弁護士に依頼した場合、弁護士費用がどのように計算されるかについて心配する方も多いでしょう。特に後遺障害等級が認定された場合や示談金の金額が大きい場合、弁護士費用がどれくらい引かれるのかを知っておくことが重要です。この記事では、示談金1000万円を例にとって、弁護士費用の計算方法について解説します。
1. 弁護士費用の基本的な計算方法
弁護士費用は、一般的に「成功報酬型」となっています。これは、示談金が支払われた後に弁護士が得る報酬を示します。弁護士の報酬は示談金の一定の割合で計算されますが、具体的な割合は契約時に確認する必要があります。
質問にあったケースでは、後遺障害等級12級が認定されており、示談金が1000万円となった場合、以下の計算方法で弁護士費用が決まります。
2. 弁護士費用の計算例(1000万円の示談金の場合)
報酬規定に基づくと、経済的利益が300万円以下の場合は16%、300万円を超える場合は10%+18万円が報酬となります。示談金1000万円の場合、まず300万円を超える部分(700万円)に対して10%、その後の18万円が加算されます。
計算式は次の通りです:
700万円 × 10% = 70万円
+ 18万円 = 88万円
300万円以下部分:300万円 × 16% = 48万円
合計:88万円 + 48万円 = 136万円
3. 追加報酬について
後遺障害等級12級の場合、5%の追加報酬がつくため、さらに追加の費用が加算されます。
計算式は:
136万円 × 5% = 6万8千円
そのため、最終的な弁護士費用は136万円 + 6万8千円 = 142万8千円となります。
4. 示談金が手元に残る金額の計算
最終的に手元に残る金額は、示談金から弁護士費用を引いた額となります。1000万円の示談金から142万8千円を引くと、残りは857万2千円となります。
計算式は:
1000万円 – 142万8千円 = 857万2千円
5. まとめ
示談金1000万円に対する弁護士費用の計算は、後遺障害等級や示談金の額に応じて異なります。質問のケースでは、最終的な手取り額は約857万円となることがわかります。弁護士に依頼する前に、報酬規定をしっかり確認しておくことが重要です。また、必要に応じて弁護士に相談し、納得のいく結果を得るようにしましょう。