保証人が保証債務を承認した場合の時効の取り扱いについての解説

保証人が保証債務を承認することにより、保証債務の時効が更新される一方で、主たる債務の消滅時効には影響を及ぼさないという問題について解説します。この問題に関する判例(大判昭7.6.21)では、保証人が保証債務を承認しても、主たる債務の消滅時効が成立することがあります。この記事では、その理由と背景を詳しく説明します。

1. 時効の更新と消滅時効の基本

時効には、債権者が権利を行使しない場合に、一定の期間が過ぎることでその権利が消滅する「消滅時効」と、債務者がその権利を承認することにより時効期間が更新される「更新」の概念があります。

消滅時効が成立するためには、権利者が権利を行使しなかった期間が一定以上経過する必要があります。更新とは、例えば保証人が保証債務を承認した場合、その承認によって新たに時効期間がスタートすることを意味します。

2. 保障債務の承認による時効更新

保証人が保証債務を承認することによって、保証債務自体の時効は更新されます。これは、保証人が「自分が責任を負う」と認めることで、保証債務に関する時効のカウントがリセットされるためです。したがって、保証人が承認した場合、その後の時効期間は再びスタートします。

保証債務の承認がなされることで、債権者は新たな時効期間に入ることになりますが、これは保証債務のみに関わるものであり、主たる債務には直接影響を与えるものではありません。

3. 主たる債務の消滅時効と保証人の時効援用

一方、主たる債務については、保証人が保証債務を承認したとしても、その消滅時効には影響がありません。つまり、主たる債務の消滅時効が完成してしまった場合、保証人は「主たる債務の時効消滅」を援用することができるということです。

これは、保証人が保証債務の承認を行っても、主たる債務自体の消滅時効には影響しないためです。つまり、主たる債務が時効によって消滅していれば、保証人はその事実を理由に責任を免れることができるのです。

4. 判例(大判昭7.6.21)の解説

大判昭7.6.21では、保証人が保証債務を承認した場合でも、主たる債務の消滅時効が完成すると、保証人はその時効を援用することができるとされています。つまり、保証人が保証債務を承認しても、主たる債務が時効により消滅していれば、その後、保証人が責任を負わないということです。

この判例は、保証人の責任の範囲と時効の関係を明確に示しており、保証人が主たる債務の時効消滅を援用できることを理解するための重要な指針となります。

5. まとめ

保証人が保証債務を承認することで、保証債務の時効は更新されますが、主たる債務の消滅時効には影響を与えません。そのため、主たる債務の消滅時効が完成した場合、保証人はその時効を援用し、主たる債務について責任を負うことはありません。保証人としての責任を理解し、時効に関する知識を持つことが重要です。

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