ねずみ講とその仕組み:誰が得をし、誰が損をするのか

ねずみ講は、参加者が新たな参加者を勧誘することで収入を得る仕組みです。最初にお金を支払った人が利益を得る仕組みですが、徐々に参加者が増え、最終的には新たな参加者が加入し続けることが前提となります。この記事では、ねずみ講の基本的な仕組みと、それがどのように回るのかを解説します。

ねずみ講の基本的な仕組み

ねずみ講は、参加者が新たな参加者を勧誘することで利益を得るシステムです。最初にお金を支払った参加者(例えばAさん)が、新たに参加者を2人紹介するとします。この2人(Bさん、Cさん)もまた、同じように他の参加者を紹介し、それによってお金が回っていきます。

AさんがBさんとCさんを紹介すると、Aさんはその紹介料としてお金を受け取ります。例えば、Aさんが最初に支払った金額が10万円で、その後紹介したBさんとCさんからそれぞれ10万円を受け取る場合、Aさんは20万円の収入を得ます。しかし、Aさんが支払った10万円を引くと、Aさんの利益は10万円ということになります。

一律の利益ではない理由

ねずみ講の仕組みでは、一律の利益が保証されるわけではありません。なぜなら、各参加者がどれだけ新たな参加者を勧誘できるかによって、得られる利益が大きく異なるからです。

例えば、Aさんが2人を紹介し、その下のBさんやCさんがさらに複数の人を紹介すれば、その分だけ収入は増えます。しかし、すべての参加者が同じペースで新たな参加者を勧誘できるわけではなく、利益は個々の状況に応じて異なります。

ねずみ講のリスクと問題点

ねずみ講の最大の問題点は、参加者が増え続ける必要があるという点です。新たな参加者がいなければシステムは成り立たず、最終的に金銭的に困難な状況に陥ることが多いです。特に、ピラミッド型の構造では、上位の参加者が利益を得る一方で、下位の参加者はお金を失うことがほとんどです。

また、ねずみ講は違法な商法であることが多く、参加することで法的なリスクを負うことにもなりかねません。そのため、仮に短期的には利益を得られたとしても、最終的には法的な問題に発展する可能性が高いです。

合法的なビジネスとの違い

ねずみ講と合法的なビジネスとの違いは、収益の源泉が異なる点です。合法的なビジネスでは、商品やサービスを提供することが利益の源泉となりますが、ねずみ講では新たな参加者が参加することで利益が得られるため、商品やサービスの提供がありません。

このため、ねずみ講は持続可能なビジネスモデルではなく、参加者が増えなくなるとシステムが崩壊し、ほとんどの参加者が損失を被る結果になります。

まとめ

ねずみ講は、一見すると参加者が利益を得る仕組みですが、実際には持続可能なビジネスではありません。参加者が新たに勧誘することで利益が得られるため、誰かが必ず損をする構造になっています。また、違法な商法であるため、法的なリスクも伴います。こうした仕組みが本当に利益を生むわけではなく、最終的には参加者が損をすることが多いため、関わるべきではありません。

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