SNSでの無断拡散や粘着被害に法的措置は取れる?適切な対策と相談先を解説

近年、SNS上での無断スクリーンショットや投稿の拡散、粘着的な言動によるトラブルが増加しています。特に、本人の意思に反してアカウントIDや投稿が拡散されることで、精神的苦痛や社会的影響を受けるケースが後を絶ちません。本記事では、こうした被害に対してどのような法的対応や対処法があるのかを解説します。

SNSでの無断拡散は違法になるのか?

まず、他人の投稿やアカウント情報を無断でスクショし、第三者に拡散する行為が常に違法とは限りません。ただし、次のようなケースでは法的責任を問える可能性があります。

  • 名誉毀損:社会的評価を下げるような文脈で本人の発言を紹介した場合
  • プライバシーの侵害:個人が特定されうる情報(氏名や顔写真、連絡先など)が晒された場合
  • 侮辱罪・脅迫罪:侮蔑的表現や脅しを伴う言動が繰り返されている場合
  • 不法行為による損害賠償請求:精神的被害に対して慰謝料を請求できるケースもあります

つまり、拡散の意図や内容によっては、法的責任を追及する余地があるということです。

現時点での有効な対応策

訴訟を検討する前に、できる限りの自己防衛も重要です。現在すでに行われている「ブロック」や「通報」に加えて、次のような対応をおすすめします。

  • 証拠の保全:該当ポストのスクリーンショットやURL、日時、反応数などを記録しておきましょう。
  • アカウント名の変更:ストーカー的な追跡から一時的に逃れる手段として有効です。
  • セキュリティ設定の見直し:投稿を非公開にしたり、DMを制限することで被害を軽減できます。
  • プラットフォームへの通報:Twitter(現X)やInstagramなど各SNSにはヘイト行為や嫌がらせへの専用窓口があります。

こうした措置により、被害の拡大を食い止めることができます。

法的手段に進む場合の手順

どうしても精神的負担が大きく、金銭的にも回復を求めたい場合は、次のようなステップで進めることが一般的です。

  1. 弁護士への相談:ネットトラブルに強い弁護士を選び、現状を相談します。
  2. 発信者情報開示請求:相手が匿名アカウントである場合、プロバイダやSNS運営に対して情報開示を請求します。
  3. 損害賠償請求:名誉毀損やプライバシー侵害に基づき、慰謝料などを求めることが可能です。
  4. 仮処分の申し立て:投稿の削除や拡散停止を裁判所に求める手段もあります。

これらの法的対応には費用と時間がかかりますが、精神的な安心を得られるという意味では検討の価値があります。

ネットトラブルに強い相談先一覧

弁護士以外にも、無料または低価格で相談できる機関があります。

緊急性が高い場合は、最寄りの警察署や110番での相談も可能です。

まとめ

SNS上で望まぬ形で自分の投稿やIDが拡散された場合、それが名誉毀損やプライバシー侵害に該当する可能性があり、法的に訴えることも視野に入ります。ただし、まずは証拠の保全と通報、アカウント設定の見直しなど、できる限りの自衛策を講じることが重要です。深刻な精神的被害がある場合は、専門機関や弁護士への相談を検討しましょう。

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