近年、医療ダイエットクリニックが提供する痩身プログラムの人気が高まる一方、初回カウンセリング後に不安を感じて契約をキャンセルしたいと考える方も増えています。とくに採血や特典の受け取り後のクーリングオフには注意点があるため、今回はその仕組みや実際の対応について詳しく解説します。
医療ダイエット契約でもクーリングオフは適用される？
一般的に「クーリングオフ制度」は訪問販売や電話勧誘販売などに適用される制度であり、医療機関との契約には法律上のクーリングオフ制度は適用されません。
しかし、美容医療や痩身プログラムなどの自由診療サービスに関しては、クリニックが独自にキャンセル規定や返金対応を設けている場合があります。これにより「実質的なクーリングオフ」が可能となるケースもあるのです。
採血やサンプル提供があった場合の扱い
採血やサプリメント提供など、すでに何らかの医療行為や物品提供が行われた場合は、クリニック側が「既に一部サービス提供済」として返金を拒否する根拠にすることもあります。
ただし、多くのクリニックでは「契約後◯日以内であればキャンセル料を除いて返金可能」といった対応をしている場合もあり、事前に契約書の内容を確認することが重要です。
ギフト券やサンプルの返却義務はあるのか
Amazonギフト券などの特典を受け取った後にキャンセルした場合、「返却しなければいけないのでは」と不安になる方もいるでしょう。
基本的に、ギフト券は契約成立を前提にしたインセンティブであることが多く、契約解除により「不当利得」とみなされ返却を求められる可能性もあります。
ただし、少額である場合やクリニック側が返却を明示的に求めない場合には、特にトラブルになることは少ないとされています。
ローン契約が未成立であればリスクは低い
クレジットローンによる支払いが契約されていた場合、そのローン会社との契約の有無が重要なポイントになります。
契約が未成立、または未決済であれば、実際に金銭のやりとりが発生していないため、支払義務は生じません。一方、ローン契約が成立している場合には、クリニック側とローン会社の双方に対して契約解除の申し出を行う必要があります。
実際のトラブル事例と解決方法
【事例】ある女性がカウンセリング当日に契約・採血・ギフト券受取を行い、翌日不安を感じて解約を申し出たケース。
・クリニックは初回医療行為とギフト提供があったことを理由に一部返金対応とした。
・ギフト券返却は求められなかったが、今後の利用は遠慮してほしいと伝えられた。
このように、クリニックごとのポリシーにより対応が異なるため、契約前に返金条件を確認し、書面で控えておくことが重要です。
まとめ
医療ダイエット契約後のクーリングオフには、法的には適用外のため注意が必要ですが、クリニック独自の対応によってキャンセルが認められる場合もあります。採血やギフト券受領後の解約では返金条件が変わることがあるため、事前に契約書をよく確認することがトラブル回避のカギです。