近年、出会い系やデートクラブを名乗るサイト・アプリを通じた詐欺被害が後を絶ちません。特に“報酬が得られる”という名目で段階認証を行い、途中で高額な費用を請求されるケースは典型的な詐欺の手口として知られています。本記事では、実際の事例をもとに、詐欺の見分け方や対応策を解説します。
「保証金」「凍結」「返金」をエサにした典型的な詐欺の流れ
まず、よく見られる詐欺の流れは以下のようなものです。
- 無料登録や低額での“認証手続き”を促す
- 操作ミスや不備を理由に「保証金」や「凍結解除料」と称して高額請求
- 「今払えば全額返金」「数十万円で完了」などと希望を与える
今回のように「PayPayで報酬が送られる」「1~2回目で20%受け取れたが3回目に失敗して凍結」「20万円→80万円→50万円で完了」などといったやり取りは、まさにこうした詐欺の典型例です。
返金の可能性と記録の重要性
このような詐欺において、返金される可能性は非常に低いのが現実です。ただし、振込先情報やLINE・メールなどのやり取り、口座番号、送金履歴などの証拠が残っていれば、警察や消費者センターへの相談に活用できます。
重要:新たな金銭は絶対に支払わないでください。「あと○万円で全額返金」という言葉は被害者の心理を突いた常套句であり、払っても返金はほぼされません。
まず相談すべき相手とは?
以下の機関へ早急に相談してください。
特にPayPayで送金された履歴がある場合、PayPayのサポート窓口へ不正利用の申し立てをすることも重要です。
実際の被害事例とその後の対応
実際に同様の被害にあった方の中には、数十万円を支払い続けた末に「最終支払いで完了」と言われ、それでも返金がないという例が多数あります。ある人はLINEアカウントをブロックされて連絡が途絶え、完全に連絡不能になったケースもあります。
別の事例では、弁護士に相談することで被害届の提出や刑事事件として捜査が進んだケースもあります。ただし返金が成功するかは相手の身元特定や資金の流れ次第であり、長期化・困難が予想されます。
まとめ:お金を払う前に必ず相談を
「凍結解除」「最後の支払いで完了」「すぐに返金」といった言葉には裏があります。信頼できる第三者機関に相談せずに金銭を支払うことは避け、まずは証拠を整理し、警察・消費者センターに連絡を取りましょう。冷静な判断こそが被害拡大を防ぐ鍵です。