人気漫画のキャラクターや名シーンを使用した非公式グッズは、フリマアプリやイベント会場などで目にする機会が増えています。しかし、これらの商品が著作権の観点からどのようなリスクを伴うのか、消費者としても知っておくべき重要な問題です。
著作権とは何か?
著作権とは、創作された作品に対して作者が持つ法律上の権利であり、無断での複製・販売・加工などを禁じるものです。漫画の一コマを使ったグッズは、たとえ小規模であっても著作物の一部を無断利用している場合、著作権侵害に該当します。
たとえば漫画のコマを印刷してシールや缶バッジにして販売する行為は、作者や出版社の許可がなければ違法行為となります。
購入者は罪に問われるのか?
一般的に、著作権侵害の「故意(わざと)」または「過失(うっかり)」がなければ、購入者が罪に問われることはほぼありません。つまり、商品が非公式だと知らずに購入した場合、法的責任を問われる可能性は低いです。
ただし、販売元が明らかに公式でないにもかかわらず、それを知っていてあえて購入した場合は、リスクがゼロとは言い切れません。
転売した場合はどうなる?
非公式グッズを転売する行為は、「譲渡」にあたるため、著作権法においても規制の対象になることがあります。特に営利目的で転売を行った場合、著作権侵害の共犯や幇助とみなされるリスクが高まります。
例として、メルカリなどで大量出品していたユーザーが警告や削除対象になるケースも見られます。
さらに購入した人はどうなる?
非公式グッズを転売された後に購入した人が罪に問われる可能性は極めて低いです。ただし、購入後に「これが違法なものだった」と知った上でさらに転売などを行えば、話は別です。
意図的でなければ基本的には安心ですが、知識として「この商品は非公式かも?」と疑問を持つことは重要です。
見分けるためのポイント
- 販売元が明記されていない、または怪しい名前
- 公式ロゴ・ライセンス表示がない
- あまりにも安価・雑な作り
こうしたポイントをチェックすることで、違法な商品を回避できる確率が高まります。
まとめ
漫画の無断使用グッズは著作権法に違反する可能性が高く、販売者は法的責任を問われるおそれがあります。購入者や転売者も、故意や悪意があると判断された場合はリスクがあります。
ファンとして作品を応援するなら、公式グッズを選ぶのが最も安全で、クリエイターへの敬意を表す手段でもあります。