突然、警視庁捜査一課を名乗る人物から「+」で始まる電話番号で着信があり、不審に思った経験はありませんか?そのような電話は、多くの場合で詐欺を目的としたものであり、絶対に個人情報を伝えたりしてはいけません。本記事では、警察を装う詐欺電話の典型的な手口や見分け方、対処法について詳しく解説します。
警察から「+」で始まる電話はかかってこない
日本国内からかかってくる正規の電話番号には「+」は付きません。「+」は国際電話の識別子であり、+81(日本)など国番号の前置きとして表示されることがあります。
つまり、「+」で始まる番号から警視庁が直接電話をしてくることはなく、このような電話は100%詐欺電話であると考えて差し支えありません。また、警察官が自ら捜査一課などの肩書を名乗るケースもほぼありません。
警察を名乗る詐欺の典型的な手口
詐欺師は、警察・検察・金融庁・市役所などの「公的機関」を名乗り、信頼させた上で金銭や個人情報をだまし取る手口を使います。代表的なパターンは以下の通りです。
- 「あなたの口座が犯罪に使われた」と言い、キャッシュカードや暗証番号を求める
- 「捜査の一環で現金を預かる必要がある」と説明し、受け取り人を自宅に向かわせる
- 「この電話の内容は周囲に話すな」など、孤立させて判断力を奪う
このような話を持ちかけられた場合は、すぐに電話を切りましょう。
詐欺の可能性を見分けるチェックポイント
電話の内容が不審かどうかを判断するために、以下のポイントを確認しましょう。
- 電話番号の表示が「+」で始まる
- 相手が異常に丁寧または高圧的な態度を取る
- 公的機関であるのにフルネームや住所を尋ねてくる
- 「後で担当者から折り返す」と言いながら別人が電話してくる
一つでも当てはまる場合は、高確率で詐欺を疑いましょう。
被害を防ぐための正しい対処法
不審な電話があったときは、以下のような対応が推奨されます。
- すぐに電話を切る:長く話すほど情報を引き出されるリスクが高まります
- 警察署や消費者センターに相談:電話の内容を正確に伝える
- 録音機能を利用:後日証拠として使える場合があります
- 家族にも状況を共有:高齢者の詐欺被害を防ぐため
また、着信番号のブロックや、スマートフォンの迷惑電話対策アプリを利用するのも効果的です。
詐欺と確信しても「乗る」必要はない
中には、「あえて詐欺師の話に乗って情報を引き出したかった」と考える人もいますが、それは非常に危険な行動です。相手が逆上して暴言を吐いたり、より巧妙な話術で騙そうとする可能性があります。
また、個人情報や電話環境を分析され、別の詐欺につながるケースもありますので、一切の会話をせずに即切断が正解です。
まとめ
「+」で始まる番号からの電話で警察を名乗られた場合、それは99%以上の確率で詐欺です。警察や役所からの正式な連絡は、正規の国内番号から行われます。不審な電話には出ない、応じない、情報を渡さないを徹底し、自分や家族の安全を守りましょう。何か不安があるときは、迷わず最寄りの警察署や消費者ホットライン(188)に相談を。