店舗内で被害にあったときの適切な対応手順と防犯カメラ映像の扱い方

お店の中で盗難や暴行などの被害に遭った場合、パニックになるのも無理はありません。しかし、事後の対応次第で加害者の特定や損害の回復が大きく変わってくることがあります。特に防犯カメラ映像は重要な証拠となり得るため、どの順番で行動するかがポイントです。

まずは警察への被害届提出が基本

店内で被害を受けた場合、最初に行うべきは警察への被害届の提出です。被害届を出すことで警察が正式に捜査を開始できるため、店舗側も防犯カメラの提供をしやすくなります。

仮に被害の証拠があっても、被害届がなければ警察は動けないため、事件化できません。証拠映像の保存依頼も、被害届とセットで行うとスムーズです。

防犯カメラ映像の確保は早めに

防犯カメラの映像は通常、保存期間が限られており、数日〜2週間ほどで上書きされてしまうことが多いです。できるだけ早く店舗側に「映像の保存をお願いしたい」と伝えることが重要です。

この段階では映像のコピーを求める必要はありません。まずは「〇月〇日の〇時ごろの映像を保存してほしい」と日時を明確に伝えておくことが現実的です。

警察と店舗の連携が必要な理由

多くの店舗では、防犯カメラ映像を第三者(つまり一般の被害者本人)には提供しないポリシーをとっています。そのため、警察からの正式な照会がないと映像を引き渡せない場合がほとんどです。

被害届を警察に提出しておけば、店舗に対して警察からの照会や映像提供依頼が行われるため、被害者が直接交渉しなくても対応が進みやすくなります。

被害届提出前に店舗へ相談してもよいか?

もちろん、警察へ行く前に「店内で被害に遭いました。防犯カメラに映っていると思うので保存をお願いできますか?」と相談することは有効です。しかし、「証拠がないと警察に届け出られない」と思ってしまう必要はありません

目撃者がいたり、状況説明ができれば警察は捜査に着手できます。その後に証拠の有無を照会する流れの方が自然で、かつ法的にもスムーズです。

防犯カメラ以外にできること

被害に遭った直後は、できる限り記憶が新しいうちに以下の内容をメモしておきましょう。

  • 日時と場所
  • 被害の内容
  • 加害者の特徴(服装、性別、年齢層など)
  • 周囲の目撃者の有無

また、被害の状況をスマートフォンの音声録音やメモアプリで記録しておくのもおすすめです。これらは警察への説明時に非常に役立ちます。

まとめ:被害届が先、証拠保存依頼は迅速に

お店の中で被害にあった場合、まずは警察への被害届を提出し、その後に店舗へ防犯カメラ映像の保存を依頼するのが最も確実な流れです。映像の提供を求めるには警察の関与が不可欠なので、自分だけで無理に交渉せず、手順を踏んで冷静に対処しましょう。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

上部へスクロール