「1万円のギフトカードを何枚も買ってほしい」と頼まれたら、少しでも違和感を覚えた時点で注意が必要です。最近では、電子マネーやギフト券を利用した詐欺が全国的に多発しており、知らないうちに犯罪に巻き込まれるケースも少なくありません。この記事では、ギフトカード購入を求められた際の詐欺の見分け方や、万一巻き込まれてしまった場合の対処法について解説します。
ギフトカードを大量に頼まれる詐欺の手口とは
ギフトカード詐欺の典型的なパターンとして、「会社の上司を装って頼んでくる」「友人や恋人を名乗って金券を要求してくる」「副業や懸賞サイトで報酬を得るにはギフトカードが必要と言われる」などが挙げられます。
特に“アップギフトカードを○枚買ってコードを教えて”といった依頼は、詐欺の手口として非常に多く報告されています。相手が知人を装っていたり、正規の企業名を語っていても油断は禁物です。
なぜギフトカードが詐欺に使われやすいのか
ギフトカードは現金に近い価値を持ちながら、追跡や身元の特定が難しいため、犯罪者にとって非常に都合のよい手段となっています。被害者が購入したコードを写真で送った時点で、カードの金額は瞬時に使用・換金されるのが一般的です。
つまり、一度コードを相手に渡してしまうと、取り返すことはほぼ不可能になります。こうした特性を理解しておくことが、詐欺被害の予防に繋がります。
よくある詐欺被害の実例
事例1：「会社の社長です。今急ぎでアップギフトカードを20枚手配してほしい」とLINEで連絡が来た。普段使っている名前と顔写真だったため信用して購入→詐欺被害に。
事例2：副業サイトで「事前にギフトカードを購入し、そのレシートを送れば報酬が得られる」と言われ、実行したが報酬は届かず、サイトも消滅。
これらのケースでは、金額の大小に関わらず、第三者に相談せずに行動したことが被害につながっています。
詐欺かも？と思った時にとるべき行動
少しでも不審に感じた場合、以下のステップで冷静に対処しましょう。
- 相手の身元を確認する： 実在の知人なら、別の連絡手段で本人に確認する
- ギフトカードは絶対に渡さない： 購入していても、コードを教えなければ実害は防げます
- 詐欺の可能性を疑い、第三者に相談する： 家族や消費者ホットライン（188）などに連絡
- 警察に相談する： 振り込め詐欺相談専用窓口「#9110」に通報するのも有効です
早期の相談が被害の拡大防止につながります。
ギフトカード詐欺を未然に防ぐために
今後同様の被害を防ぐには、次のような対策が有効です。
- 「ギフトカードを買ってコードを送れ」という依頼はすべて疑ってかかる
- SNSやLINEでの金銭関連の依頼は原則無視または通報
- 家族や高齢者にも、こうした手口の存在を共有しておく
- ネットショッピングや副業で「前払い」を求められたら即中止
特に未成年や高齢者をターゲットにした被害も多いため、周囲との情報共有が重要です。
まとめ：ギフトカードを頼まれたらまず疑うことが大切
「1万円のアップギフトカードを20個頼まれた」という状況は、明らかに通常の取引や人間関係では考えにくく、極めて詐欺の可能性が高いです。
ギフトカード詐欺の多くは、“ちょっとだけなら…”という心理につけこんでくるのが特徴です。金額に関係なく、冷静な判断と周囲への相談を心がけましょう。