最近、弁護士法人を名乗る事務所から突然電話がかかってくるというケースが増えています。とくに「市ヶ谷中央法律事務所」という名前での連絡が話題になることがありますが、それが本物かどうかを見分けるためには、いくつかの確認ポイントがあります。本記事では、弁護士を名乗る電話の正体を見極める方法と、対応すべき行動についてわかりやすく解説します。
弁護士事務所を名乗る電話が来たときの基本対応
まず冷静に対応することが大切です。突然の電話で「支払いが滞納している」「訴訟を起こす」などと脅された場合でも、すぐに個人情報を提供したり、支払いに応じたりしてはいけません。正規の弁護士事務所であれば、書面での連絡が基本であり、電話だけで督促や請求を行うのは一般的ではありません。
相手の名前、所属事務所、案件内容を必ず確認し、「弁護士会登録番号」を尋ねることで、詐欺の可能性を探れます。
市ヶ谷中央法律事務所は実在するか?
「市ヶ谷中央法律事務所」という名称は、現在いくつかのトラブル相談サイトやSNS上で報告されていますが、日本弁護士連合会の弁護士検索システムでは、類似の事務所名で登録されていない可能性があることが確認されています(※2024年時点)。
こうした事務所名を使って、実在するかのように装っている悪質業者も存在します。正式な事務所であれば、電話番号・所在地・弁護士名などの情報が弁護士会のデータベースに登録されています。
詐欺電話の特徴と見分け方
よくある詐欺の特徴としては、次のような点が挙げられます。
- 「至急対応が必要」と不安を煽る
- 折り返し電話させようとする
- 書面ではなく口頭のみで請求を行う
- 内容が曖昧で詳細を教えない
- 個人情報(生年月日や口座番号など)を聞いてくる
これらに当てはまる場合は、詐欺の可能性が高いため、絶対に個人情報を答えないようにしましょう。
不審な電話を受けた場合の適切な対応方法
電話を切ったあと、まずは最寄りの弁護士会または消費者センターに相談することが有効です。万が一不当な請求や詐欺と判断された場合、すみやかに警察へ通報することも検討しましょう。
また、通話内容を録音しておくと、後々のトラブル回避に役立ちます。録音アプリなどを活用し、証拠を残すことをおすすめします。
実際に起きた相談事例
ある20代の女性は「市ヶ谷中央法律事務所」から借金返済の督促電話を受けました。身に覚えがないと伝えたところ、執拗に連絡が続き不安になり、弁護士会に照会したところ、そのような名称の登録はなかったことが判明しました。その後、消費者センターの助言で着信拒否と通報対応を行い、問題は沈静化しました。
まとめ:疑わしい電話には慎重に対処を
弁護士事務所を名乗る電話が来た場合でも、まずは冷静に対応し、相手の情報を確認することが大切です。「市ヶ谷中央法律事務所」からの連絡が詐欺である可能性も否定できないため、個人情報の提供や支払いには絶対に応じず、必ず弁護士会や消費者庁などの公的機関に相談しましょう。