近年、日本国内でも国際番号を悪用した詐欺電話が急増しています。特に「+1(833)」などのアメリカのフリーダイヤル風の番号から突然かかってくる電話には注意が必要です。この記事では、「NTTファイナンス」や「未納料金」「公的措置」などと不安を煽る文言で被害者を誘導する手口について、事例とともにわかりやすく解説します。
「+1(833)〜」番号の正体とは?
「+1」はアメリカやカナダの国番号、「833」はアメリカで実際に使用されているフリーダイヤルのプレフィックスです。このような番号から電話がかかってきた場合、日本国内の企業が正式に使用していることはほとんどありません。
この番号を使った電話の多くは、海外からのなりすまし詐欺(スミッシングやボイスフィッシング)の一種です。特に未成年者や高齢者などが標的にされやすく、金銭や個人情報をだまし取ろうとします。
「NTTファイナンスからのお知らせ」は本物か?
実際のNTTファイナンスでは、未納料金について自動音声で通知する際に国際電話番号を使うことはありません。また、突然「公的措置へ移行します」などと脅すような表現は公式にはあり得ません。
NTTファイナンスの公式サイトでも、「不審な電話に注意」として警告が出されており、同社を名乗る詐欺が確認されています。心当たりがなければ、絶対に折り返したり、指示に従ったりしないようにしましょう。
未成年が被害に遭いやすい理由
スマホやSNSに慣れている未成年でも、金銭管理や契約に関する知識が浅いことが多いため、恐怖や焦りにより冷静な判断を失いがちです。「親に迷惑をかけたくない」「すぐに払えば大丈夫かも」と思ってしまい、言われるままに行動してしまうケースもあります。
未成年の場合は、そもそも契約者が保護者名義であることが多いため、個人宛に請求が来ること自体が不自然です。不安な場合は、保護者や学校、信頼できる大人にすぐに相談しましょう。
万が一電話に出てしまった場合の対処法
知らない番号から電話がかかってきて、間違って出てしまった場合でも、個人情報やお金に関する話題が出た時点ですぐに電話を切りましょう。その際、絶対に名前や住所、生年月日などを口にしてはいけません。
また、通話内容を録音していた場合は証拠として保存し、警察や消費生活センターに報告しましょう。スマホの着信履歴をスクリーンショットで残しておくことも有効です。
安心のためにやっておきたい対策
- 国際番号からの着信をブロックする設定をスマホで行う
- 電話番号検索サービスやアプリを使って、番号の評判を確認
- 親子で詐欺電話について定期的に情報を共有する
- 「重要なお知らせ」と言われても、慌てず公式サイトで確認
スマホは便利な反面、詐欺やトラブルに巻き込まれやすいデバイスでもあります。日頃から情報リテラシーを高めることが大切です。
まとめ
「+1(833)」からの着信で「未納料金」「公的措置」といったメッセージを受けたら、詐欺の可能性が非常に高いです。NTTファイナンスを名乗っていても信用せず、公式情報を必ず確認しましょう。特に未成年の方は、自分ひとりで判断せず、必ず大人に相談してください。スマホの安全利用には、冷静な対応と正しい知識が不可欠です。