キャッシュレス決済サービスが普及する中で、身に覚えのない請求や不正利用に関するトラブルも増えています。特に「Paidy」のような後払いサービスでの高額請求は、大きな不安を招くものです。本記事では、3Dセキュアによる認証が完了しているにもかかわらず、利用者が「使っていない」と主張するケースに焦点を当て、Paidyの仕組みやトラブル時の対処方法を解説します。
Paidyとは？後払いサービスの仕組み
Paidyは、メールアドレスと電話番号だけで利用できる日本の後払い決済サービスで、クレジットカードが不要で即座に利用できる点が特徴です。利用者が商品の購入時にPaidyを選択すると、後日まとめて請求が届く仕組みです。
セキュリティ強化のために3Dセキュア（本人認証サービス）も導入されており、不正利用防止策がとられています。
3Dセキュアとは？突破されることはある？
3Dセキュアとは、決済時にSMSコードやパスワードを入力して本人確認を行う仕組みです。Visaの「Visa Secure」、Mastercardの「Mastercard ID Check」などが該当します。
この仕組みにより他人のカード情報だけでは決済できないようになっており、理論的にはセキュリティ性が高いですが、携帯電話の乗っ取りやパスワード漏洩などがあれば突破されるリスクもゼロではありません。
不正利用の兆候がない＝調査終了ではない
「3Dセキュアが認証されている＝正当な取引」と判断されやすいため、Paidy側が不正と認めにくい傾向があります。しかし、実際には第三者にアカウントを不正取得されたケースや、家族や知人による利用の可能性も存在します。
たとえば、過去には「同居している家族が勝手に使っていた」や「SMSを乗っ取られた」といった事例もあり、第三者の関与が疑われる場合は警察への相談も視野に入れるべきです。
Paidyで身に覚えのない請求を受けた場合の対処法
1. まずはPaidyのサポートに再度連絡し、利用明細や端末情報、ログイン履歴などの詳細な調査を依頼しましょう。
2. それでも納得できる回答が得られない場合は、第三者による不正利用の可能性について、警察に相談し「被害届」の提出を検討します。
3. 警察の受理番号をPaidyに伝えることで、対応が再開されるケースもあります。これは消費者トラブルが刑事事件の側面を持つ場合に有効です。
トラブルを未然に防ぐには？
不正利用を未然に防ぐために、以下の点に注意しましょう。
- スマートフォンのセキュリティ（指紋認証、顔認証）を有効にする
- Paidyアカウントのメールや電話番号の乗っ取りを防ぐ
- 知らない第三者に認証コードやSMSを見せない
- 利用通知を即時確認し、不審な請求にはすぐ対応
また、Paidyアプリ内でも「不正使用の申告」ができる機能がありますので、緊急時には活用しましょう。
まとめ：支払い前に冷静な対応を
3Dセキュアがあるとはいえ、絶対に不正利用が起こらないとは言い切れません。身に覚えのない請求に対しては、支払いを急がず、冷静に調査を依頼し、必要に応じて警察や消費者センターと連携することが重要です。
トラブル時の記録（メール、SMS、通話内容など）をしっかり残し、自分の正当性を主張できるように備えておきましょう。