勝手に作られた企業情報ページの削除方法と悪質掲載への対処法まとめ

インターネット上には、事業者の許可なく企業情報を掲載するウェブサイトが存在します。こうしたサイトに自社の情報が不正確に掲載され、問い合わせやトラブルに発展するケースも少なくありません。本記事では、勝手に作られた会社ページへの対応方法や削除依頼の実務的なステップ、さらには法的対応の可能性について詳しく解説します。

なぜ勝手に企業情報が掲載されるのか

「企業情報自動収集型データベース」や「業種別マップサイト」の多くは、公的情報(登記情報や電話帳など)やWebクローリングによってデータを自動生成しています。これらは営業目的の広告収益やSEO流入を狙ったもので、掲載企業の許諾を得ていない場合も珍しくありません。

特に「対応可能エリア」や「サービス内容」が誤って登録されていると、実際の業務と異なる問い合わせが入り、業務妨害につながることもあります。

削除依頼の基本的な手順

まず、該当サイトに設置されている「削除依頼フォーム」や「お問い合わせ窓口」から、正確かつ丁寧な削除依頼文を送信しましょう。削除要請には、以下のような内容を含めると効果的です。

  • 該当する掲載URL
  • 掲載情報の誤りとその影響(例:対応外の問い合わせが増えている)
  • 企業としての意向(掲載拒否)

メールには、会社名・代表者名・連絡先も明記し、削除の期日も記載しておくとよいでしょう。

削除されない・連絡がつかない場合の対応策

繰り返しメールしても無反応な場合、サイト運営者の特定と法的措置の検討に移行します。以下のような方法があります。

  • WHOIS検索でドメインの所有者情報を確認
  • サイトの利用規約や特定商取引法表記ページから責任者を調査
  • 法務局で登記簿を確認(法人であれば)

それでも対応が得られない場合は、総務省のインターネット違法情報相談窓口や、弁護士に相談するのが有効です。

プライバシー侵害や業務妨害が認められるケース

企業情報といえど、掲載の内容によっては名誉毀損・業務妨害・プライバシー侵害が成立する場合があります。以下のような状況は法的に問題視される可能性があります。

  • 対応していないサービス内容が記載されている
  • 一般対応していないと明記しているのに個人問い合わせが殺到している
  • 削除要請を無視し、事業活動に支障が出ている

このような被害が続く場合、弁護士ドットコムなどで法律相談を行い、損害賠償請求や発信者情報開示請求の準備を進めましょう。

今後のために取るべき自衛策

同様の事態を未然に防ぐには、自社公式サイトを持ち、正確な情報を発信することが最も有効です。検索エンジン対策(SEO)を行い、誤情報サイトよりも自社の情報が上位に表示されるようにしておきましょう。

また、自社名で定期的に検索を行い、不正確な情報や掲載ページを早期に把握して対処する体制を整えておくことも大切です。

まとめ:無断掲載は放置せず、粘り強く削除と対応を

勝手に作られた企業情報ページによって発生する問い合わせや業務妨害は、明確な被害として対処することが可能です。まずは削除依頼を行い、対応が得られない場合は証拠を残しながら第三者機関や弁護士を通じて解決を図りましょう。企業としての信頼と業務効率を守るためにも、こうした問題には毅然とした対応が必要です。

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