右折中に原付が接触して転倒し、さらに相手が逃走したケース。直感的には車のウインカーで気づかれているはずと憤りたくなる場面ですが、交通法上どちらに過失があるのか、具体例をもとに整理します。
交通ルール上、右折車は直進車に道を譲る義務あり
日本の道路交通法では、右折車は「直進優先」を守り、直進する原付に進路を妨げてはいけません :contentReference[oaicite:0]{index=0}。
そのため、たとえウインカーを出していても、直進車が接近していれば右折を控える必要があります。
過失割合は一般に車側85〜90%、原付10〜15%
信号交差点や無信号交差点で、車が右折、原付が直進した場合、基本的に過失割合は車:原付=85:15です :contentReference[oaicite:1]{index=1}。
信号の色や状況により多少前後しますが、原付の過失は小さく抑えられる傾向にあります。
「逃げた」事実も車側責任が薄れる理由にはならない
原付の走り去りは確かに問題ですが、法律上では先に接触・転倒させた車側の過失の重さが優先されます。
逃走により相手に不利な扱いが生じても、事故の原因そのものが変わるわけではありません。
対応方法:まずは保険会社・示談交渉へ
- 過失割合85%なら、修理費や治療費等の85%を車両保険・任意保険でカバー可能です。
- 警察の実況見分・防犯カメラ映像は重要証拠。原付の行動や接触位置も明確に記録されています。
- 示談交渉は保険会社に任せ、過失の争いは譲らず進めましょう。
ドライバーが注意すべきポイント
右折時には必ず原付の存在を最後まで確認し、一時停止や徐行を心がけることが事故防止につながります。
二輪は死角に入りやすいため、ミラー確認や交差点先の歩行者信号も注視しましょう。
まとめ:法律上は右折車が責められる構造、慎重運転が鍵
今回のケースでは、警察の判断通り「直進優先・右折車が悪い」構図が成立します。
原付が逃走した点よりも、右折前の安全確認不足が事故原因とされるため、ドライバーとしては冷静な対応と適切な保険対応が重要です。