最近、都市ガスやLPガスの乗り換えを勧める訪問販売が増えています。特に「ニチガス」やその代理店を名乗る営業が「今より安くなる」と言ってくることが多く、契約するかどうか迷う人も多いでしょう。この記事では、訪問販売によるガス契約の注意点や事前に確認すべき項目をわかりやすくまとめました。
訪問販売によるガス切替の仕組み
自由化により、都市ガス・LPガスの供給会社は選べる時代になりました。そのため、訪問販売を通じて顧客を獲得する営業が活発になっています。
訪問販売では「今より料金が安くなる」「手続きはすべて代行する」といったメリットを強調してきますが、契約の詳細をしっかり確認しなければ、思わぬトラブルに発展する可能性もあります。
名刺に「会社の住所なし」は要注意
名刺に正式な会社住所が記載されていない場合は、消費者トラブルのリスクが高まると考えられます。特定商取引法では、訪問販売時に事業者情報（会社名、住所、電話番号など）を明示する義務があります。
万が一トラブルが起きた場合、連絡先が不明では泣き寝入りになるリスクも。名刺や資料に情報が欠けている場合は、契約を一旦保留にし、消費者センターに相談するのが賢明です。
ニチガスの過去の行政処分と背景
ニチガスは2020年に不適切な営業行為により経済産業省から業務改善命令を受けたことがあります。具体的には、契約者への説明不足や不適切な勧誘手法などが指摘されました。
もちろん現在は改善に取り組んでいるとされていますが、代理店による営業行為の質にはばらつきがあるのも事実です。「正規代理店」と名乗っていても、実際の運営体制や信頼性はしっかりチェックする必要があります。
訪問販売で契約する際に確認すべき5つのポイント
- 契約書・重要事項説明書の有無
- 解約金や最低利用期間が設定されていないか
- 現在のガス会社との契約内容の把握
- 料金体系の内訳（基本料＋単価）
- 会社情報の確認（住所・電話番号・登録番号など）
これらのポイントを事前に確認すれば、後から「聞いてなかった」と後悔するリスクを減らせます。
実際のトラブル事例とその回避方法
ある家庭では、「基本料金が安くなる」という話を信じて契約しましたが、実際には従量料金が割高で、結果的に月々のガス代が増えてしまったケースがあります。
また、契約解除しようとしたところ、「最低利用期間2年未満だと解約金が発生する」と告げられ、結局泣き寝入りに。事前に契約条件を文書で確認することがいかに重要かがわかる事例です。
信頼できる情報源と相談窓口
不安を感じたら、国民生活センターや地元の消費生活センターに相談を。実際の契約内容や訪問販売の状況に基づいて、適切なアドバイスを受けることができます。
また、ニチガスの公式サイトや本社へ問い合わせて、訪問してきた代理店が正式なパートナー企業かどうかを確認するのも有効です。
まとめ：即決せずに一度立ち止まる冷静さがカギ
「お得そうに見える話」でも、その裏にある契約内容や事業者の信頼性を見極めることが大切です。特に住所のない名刺や強引な営業スタイルには警戒を。
訪問販売での契約はクーリングオフの対象ですが、トラブルを未然に防ぐには「その場で決めない勇気」が何より大切です。情報を集め、冷静に判断するよう心がけましょう。