駐車場で停車中の車に他車が接触した場合、過失割合や修理費用の負担、相手が無保険だった場合の対応が気になるところです。今回は「無人で正しく駐車中だった車」にぶつけられたケースを例に、法的な考え方と現実的な対処法を詳しく解説します。
過失割合は基本的に「10対0」
車が完全に停止・無人であり、かつルールに従って適切に駐車されていた場合、過失割合は加害者側100%(被害者0%)となるのが原則です。
特に駐車場内のバック事故や接触事故では、「動いていた側」に圧倒的な注意義務が課せられるため、停車中の車に非はほぼ認められません。
相手が無保険の場合、請求はどうする?
加害者が任意保険に入っていない場合、修理費は相手個人に請求することになります。
この場合、以下の手順を踏むとスムーズです。
- 修理見積書(正式な明細)を取得
- 相手に文書で請求内容を通知(必要なら内容証明)
- 支払いが無い場合は簡易裁判所で「少額訴訟」を検討
また、妹さん側の車両保険に加入していれば、まず保険で修理→保険会社が相手に請求する「求償」の形も取れます。
実際の修理費用の目安:ダイハツムーヴの場合
被害内容をもとに、修理費用の相場を概算すると以下の通りです。
破損箇所 | 内容 | 概算費用 |
---|---|---|
① 助手席側ミラー | 交換 | 約2万〜3万円 |
② 助手席ドア | 板金+塗装、または交換 | 約5万〜10万円 |
③ 前輪上の側面 | フェンダー交換または板金 | 約3万〜7万円 |
④ ホイール破損 | 1本交換(軽用) | 約1万〜2万円 |
合計で10万〜20万円前後の修理費になることが一般的です。正確な見積もりは整備工場やディーラーで取ってもらいましょう。
事故対応をスムーズに進めるためのポイント
① 警察に事故届を提出し、「物損事故証明書」を取得する(損害賠償請求に必要)
② 加害者が無保険の場合は、連絡手段・支払い意思・分割対応の有無を記録に残しておく
③ 自身の車両保険を確認し、弁護士費用特約の有無もチェックしておくと安心
まとめ:無保険でも責任は逃れられない
① 停車中にぶつけられたなら、被害者の過失は原則ゼロ。
② 相手が保険に入っていない場合でも、損害賠償請求は可能で、支払い義務は発生します。
③ 修理費は概ね10万〜20万円。まずは正式な見積もりを取得し、文書で冷静に請求しましょう。
④ トラブルを未然に防ぐためにも、事故後の証拠・連絡履歴の記録は必須です。