自動車保険の補償対象が「元旦那の車」となっていた場合の意味とは?対物賠償・車両保険のしくみを解説

自動車保険の通知や保険金の請求に関するハガキを受け取った際、記載内容の意味が分からず混乱することは少なくありません。特に「損害対象物が元旦那の車」と書かれていた場合、それが事故の加害者なのか被害者なのか、どのような状況を指しているのかが気になる方も多いでしょう。この記事では、対物賠償保険と車両保険の違いや、補償対象車両に誰の車が書かれている場合、どちらに責任がある可能性が高いのかなどを詳しく解説します。

対物賠償と車両保険の違いを理解する

自動車保険にはさまざまな補償が含まれますが、中でも「対物賠償保険」と「車両保険」はよく混同されがちです。

  • 対物賠償保険:事故によって他人の物(車・建物・ガードレール等)に損害を与えた際に支払われる保険
  • 車両保険:契約者自身の車に損害が発生した場合に補償する保険

つまり、「損害対象物が元旦那の車」とされている場合、その車が加害者が破損させたものとして対物賠償の対象となっている可能性が高いです。

保険の通知から読み解く「誰がぶつけたのか」

今回の通知で「対物賠償」や「等級16等級・割増引率−32%」とあることから、これは契約者側(=あなたや元旦那)の保険が使われた可能性があります。等級が下がるのは原則として加害者側が保険を使った場合に起こります。

また、「ご自身の車の補償の保険金をご請求なさらないことを確認しました」とあることから、車両保険(自分の車の修理代)を請求しなかった=被害者ではない可能性が高いという読みもできます。

「損害対象物が元旦那の車」だった場合の読み方

「損害対象物」とは、事故によって損害が生じた“物”を指します。その記載が「元旦那の車」となっていれば、保険会社の視点ではその車が被害を受けたもの=ぶつけられたものであると捉えているケースもあります。

しかし、対物賠償保険は“他人の車”への補償です。元旦那が運転していた車が契約者と同一の保険に含まれている場合、「同一所有グループ」として対物賠償の対象外になる可能性もあります。つまり、「元旦那の車」に対して対物賠償が適用されているなら、加害者は元旦那ではない可能性があるのです。

保険等級と加害・被害の関係

等級は無事故を重ねることで上がり、事故を起こして保険を使うと下がる仕組みです。一般的に、16等級から事故を1回起こすと13等級にダウンします。そして、割増引率が−32%であれば、まだ優良ドライバーの範囲内です。

つまり、保険を使った事故が過去にあり、今回「車両保険を請求しない」と明言した背景には「過失がある(もしくは保険料が上がることを避けた)」ことが推察されます。加害者である可能性が高いといえるでしょう。

ハガキの内容が示す示談の進行状況

保険会社から届く「保険金請求のお知らせ」のハガキは、基本的に事故対応が進んでいることを示す通知です。そこに「請求を確認しました」とあれば、相手に対して支払い手続きが進行している可能性もあります。

この文言からも、保険契約者側に何らかの責任がある可能性が高いといえるでしょう。

まとめ:事故の責任関係は通知の文面から慎重に判断を

「損害対象物が元旦那の車」とされていた場合、その車が被害を受けたもの=ぶつけられた側であると誤解しやすいですが、通知の全体的な文脈と「対物賠償」や「等級ダウン」などの情報から総合的に判断する必要があります。

・等級が下がっている → 保険を使っている → 加害者の可能性が高い
・車両保険の請求がない → 自分の車の修理費は請求しない → 自責がある可能性

状況に不明点が多い場合は、保険会社へ詳細な確認をすることをおすすめします。

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