労災保険の後遺障害認定は、労働者にとって非常に重要なステップです。電話で「認定されました」と連絡が来たにも関わらず、通知書が届かない場合、何か問題があったのではと不安になる方も少なくありません。この記事では、通知書が届かない場合の対応方法、認定が覆る可能性、実際の事例とあわせて、注意すべきポイントを解説します。
後遺障害の認定通知書が届かない理由とは
労働基準監督署が後遺障害の認定を行った後、正式な結果は郵送で通知されます。しかし、1週間や10日程度経っても届かないことは珍しくありません。その理由として、郵送処理の遅れや事務的な手続きの都合、書類の発送時期のズレなどが考えられます。
たとえば、電話連絡は内部での認定決定がなされた直後に行われ、書類の発送はその後数日かかるケースが多く見られます。週末や祝日を挟むとさらに遅れる可能性もあります。
認定結果が取り消される可能性はある？
原則として、一度認定された後遺障害等級は、重大な誤りがない限り取り消されることはありません。認定後に新たな証拠や異議申立てがない限り、労基署が一方的に認定を取り消すことは極めて稀です。
ただし、まれに電話での伝達内容に誤解があったり、等級の内容が訂正される場合もあるため、届いた通知書の記載内容はしっかり確認しましょう。
どのくらい待てばいい？通知書の一般的な到着目安
通知書の到着には、電話連絡から通常1週間から10日程度かかるとされています。ただし、混雑期や年度末などはさらに日数がかかることもあります。
もし2週間以上経っても届かない場合は、電話を受けた労働基準監督署へ一度確認の連絡を入れるのが安心です。その際は電話を受けた日付、対応者の名前などを控えておくとスムーズです。
実際の事例：通知書が届くまでの流れと体験談
ある労災申請者のケースでは、労基署からの電話連絡があってから通知書が届くまでに12日かかりました。問い合わせを行ったところ、「書類の押印手続きに時間がかかっていた」と説明されたそうです。
また別の事例では、住所変更を届け出ていなかったため、通知書が旧住所に届き、結果として再送に時間がかかったというケースもあります。こうした小さなミスが通知の遅延につながることもあるため、住所や連絡先の確認は重要です。
通知書が届かない場合に取るべき対応
通知書が1週間以上届かない場合は、以下のような対応を取りましょう。
- 電話を受けた労基署に状況を確認する
- 住所や郵便トラブルの有無を確認する
- 本人以外の家族が受け取っていないか確認する
それでも確認が取れない場合は、再送の手続きが可能か相談しましょう。
まとめ：落ち着いて確認と対応を
後遺障害の認定通知が届かないときは、不安になるかもしれませんが、すぐに取り消しを疑う必要はありません。まずは郵送にかかる日数や事務処理の流れを理解し、一定期間待つことが大切です。
不明点があれば、遠慮せずに担当の労基署に問い合わせることで、スムーズな対応につながります。冷静に対処し、必要な情報はしっかり確認するようにしましょう。