子供が自転車に乗っているとき、思わぬ形で車と接触してしまうことは少なくありません。そのようなケースで「物損事故」扱いになっていても、後から体の痛みが出てくることがあります。この記事では、自転車と車の事故における「人身事故」と「物損事故」の違いや、正しく対応するための知識をわかりやすく解説します。
人身事故と物損事故の違いとは?
まず、交通事故は大きく分けて「人身事故」と「物損事故」の2種類があります。
- 人身事故:ケガ人が出た事故。警察による実況見分が必要。
- 物損事故:モノの損害のみ。人のケガがない、または申告しないケース。
事故直後に痛みがなかったとしても、後日症状が出た場合には、人身事故に切り替えることが可能です。
子供のケガが数日後に判明した場合の対応
事故直後にはアドレナリンの影響で痛みを感じにくいことがあります。数日後に腕や肩、首などに痛みを感じる場合は、すぐに病院で診察を受けて診断書をもらいましょう。
診断書を警察に提出すれば、事故を物損から人身に切り替えることができ、保険適用や加害者の責任の明確化にもつながります。
自転車の損傷と損害賠償のポイント
自転車が破損し廃車になった場合、その損害は「物損」として扱われます。加害者側に過失があると認められれば、賠償責任が発生します。
賠償請求の際には、自転車の購入価格、使用年数、修理不能であることの証明(販売店などの診断書)が求められます。
「人身事故」への切り替えはいつまでできる?
事故発生日から数日以内であれば、人身事故への切り替えは可能です。法律上の期限はありませんが、事故日からあまりに時間が経過していると因果関係の証明が難しくなります。
そのため、できるだけ早く受診し、痛みが事故によるものだと医師に伝えて診断書をもらうことが大切です。
子供の事故における注意点とアドバイス
子供の事故の場合、加害者が「見えなかった」と主張しても、運転者の前方不注意として過失が問われるケースが多くあります。また、事故後すぐに連絡先を交換しておくことも重要です。
加害者側との話し合いは、保険会社を通して進めるのが基本です。不安があれば、交通事故に詳しい弁護士に相談するのも有効です。
まとめ:事故の対応は冷静に、正確に
自転車と車の接触事故では、事故直後の状況だけで判断せず、体調の変化を見ながら必要に応じて「人身事故」への切り替えを検討しましょう。特に子供の場合、後から痛みや不調が出ることもあるため、慎重な対応が求められます。
万一の備えとして、自転車保険や個人賠償責任保険への加入もおすすめです。事故の対応を誤らないために、正しい知識を持って行動しましょう。