近年、家の固定電話やスマートフォンに知らない番号から不審な着信があるケースが増えています。中には「電話に出ただけで料金が発生する」「折り返すと高額請求される」といった不安を感じる場面もあります。本記事では、実際に起きている事例を元に、詐欺電話の手口や被害に遭わないための対策を詳しく解説します。
電話に出ただけで料金が発生することはあるのか?
まず結論から言うと、電話に出ただけで高額請求が発生することは基本的にはありません。日本の電話回線(固定電話・携帯電話)では、発信側に課金される仕組みが一般的だからです。
ただし、海外発信の着信や一部の国際課金型詐欺では、相手に折り返すことで「プレミアム通話料」が発生することがあります。これは「ワン切り詐欺」と呼ばれる手口で、折り返しを狙って仕掛けられます。
今回のケースに似た詐欺事例と手口
例えば、以下のような詐欺事例が報告されています。
- 架空の航空会社や宅配会社を名乗る
- 滑舌の悪い音声や自動音声で混乱させる
- 名前や番号を先に言って信頼させる
- 本人確認を装って個人情報を聞き出す
特に音声が不明瞭だったり、日本語が片言の場合は、海外からの詐欺電話の可能性が高く、通話内容を録音して詐欺に利用されるケースも考えられます。
実際に請求される危険がある場合
以下のようなケースでは高額請求が発生するリスクがあるため注意が必要です。
- 通話中に自動で国際回線へ接続される
- SMSで送られてきた番号に発信してしまう
- 特殊番号(+882や+870など)に折り返す
このような番号に発信した場合、1分数百円~数千円の通話料が発生することもあります。
詐欺電話か見分けるポイント
次のチェックポイントを参考に、怪しい電話かどうかを判断しましょう。
- 知らない国番号(+から始まる)での着信
- 名乗りがあいまい or 名乗らない
- 一方的な会話、録音音声の再生
- 個人情報を引き出そうとする
少しでもおかしいと感じたら、その場で通話を終了し、折り返さないようにしましょう。
被害を防ぐためにすぐできる対策
- スマホであれば着信拒否やブロック設定を活用
- 不審番号は検索(「電話番号 詐欺」など)
- キャリアの迷惑電話対策アプリを導入(例:docomo「あんしんナンバーチェック」など)
- 家族や高齢者にも定期的に注意喚起
重要:電話番号を偽装(なりすまし)する技術も存在します。本物そっくりの番号でも油断は禁物です。
まとめ:電話に出ただけでは被害にはならないが油断禁物
電話に出ただけで高額請求されることは基本的にありませんが、折り返し発信や個人情報の提供によって詐欺被害に発展するケースは存在します。
不審な電話は即切断し、番号を検索して確認する癖をつけましょう。少しでも不安を感じた場合は、消費生活センター(188)や警察相談専用窓口(#9110)に相談するのも有効です。