近年、国際電話を装った不審な番号からの着信が報告されることが増えています。特に「+1811」などの番号に心当たりがないまま着信があると、不安を感じる人も少なくありません。本記事では、見知らぬ国際電話番号がかかってきた場合の対応方法や、請求・個人情報流出などのリスクについて詳しく解説します。
「+1811」から始まる番号とは?
まず、+1811のような国際番号ですが、実際には国際電話の正規の国コードではありません。+81は日本の国番号ですが、「+1811」などは通常の電話番号体系から外れており、詐欺や迷惑電話の可能性があります。
通常、国際電話は「+」の後に国コード(例:アメリカなら+1、韓国なら+82)を含み、11桁以内で構成されることが多いですが、それを超える番号は、詐称された番号や詐欺業者による偽装の可能性が高いと考えられます。
応答や折り返しで課金される可能性は?
不審な番号に対して「応答しただけで高額請求される」という噂がありますが、これは事実ではありません。日本の通信キャリアでは、着信しただけで料金が発生することはありません。
ただし、相手が海外の有料通話サービス(プレミアムレート番号など)だった場合、折り返して電話をかけると、意図せず高額通話料を支払うリスクがあります。これを「ワンギリ詐欺」と呼び、短時間で電話を切り、折り返しを誘導する手口が一般的です。
検索しても情報が出てこない番号は危険?
電話番号をGoogleなどで検索してもヒットしない場合、その番号は一般的に登録されていない、あるいは新たな詐欺に使われている可能性があります。番号検索サービス(例:jpnumberや電話帳ナビ)を併用しても不明な場合、不審な番号として扱うのが賢明です。
ただし、検索しただけで請求が来ることは絶対にありません。検索行為は課金の対象にはならないため、その点では安心して構いません。
スマホがハッキングされるという噂の真相
「応答するだけでスマホが止まる」や「個人情報が抜かれる」といった不安を煽る情報も見かけますが、電話を受けるだけでウイルス感染したりハッキングされたりすることはありません。それらはデマや都市伝説のようなもので、現実的な被害としては通話料の請求リスクが主です。
ただし、着信時にSMSや怪しいリンク付きメッセージが送られてきた場合は別です。リンクをタップすることで個人情報の流出やウイルス感染のリスクが高まるため、十分な注意が必要です。
不審な国際電話への正しい対処法
- 知らない番号からの着信には出ない
- 折り返し電話は絶対にかけない
- 着信拒否設定を活用する
- 不審な番号は通信事業者に報告
- スマホにセキュリティアプリを導入しておく
また、AndroidやiPhoneでは迷惑電話自動判別機能やブロック機能を使うことで、同様の被害を未然に防ぐことができます。
まとめ:知らない番号には出ず、検索や調査は冷静に
+1811のような不明な番号からの着信は不安になりますが、着信や検索だけでは課金されることはありません。大切なのは、決して折り返し電話をしないこと、リンクをクリックしないこと、そして万が一不安がある場合は通信会社や消費者センターに相談することです。
正しい知識をもって冷静に対応すれば、リスクを最小限に抑えることができます。