UTme!は、自分のデザインでオリジナルTシャツを作れる便利なサービスですが、著作権に関する審査が厳しいことで知られています。特にアニメや漫画などのキャラクターを使ったデザインについては、たとえ「同人活動の範囲」であっても注意が必要です。本記事では、どのようなケースで審査に通らないのか、そして同人レベルの使用が許容される場合でも何に気をつければいいのかを解説します。
同人活動と商用利用の違いとは?
多くのキャラクターの版権元は、「非営利の同人活動」に限ってイラストや二次創作物の使用を許可しています。たとえば、イベントでの頒布やSNS投稿がこれに該当します。しかし、UTme!のようなプラットフォームで商品を作成すること自体が、第三者を介した製品化と見なされる場合があります。
そのため「販売しない」目的であっても、Tシャツという物理的な形で商品化されることに対し、プラットフォーム側の著作権審査が厳しくなるのです。
UTme!の著作権審査の仕組み
UTme!では、デザイン登録時に自動および手動の著作権審査が行われます。有名キャラクターや類似するデザインは審査で弾かれる可能性が非常に高く、たとえ自作のイラストであっても、元ネタが明確であれば拒否されるケースがあります。
たとえば、ポーズや衣装、色使いが「特定のキャラに似ている」と判断された場合も、NGとなることがあります。審査に通らなかったという事例はSNSなどで多く報告されています。
「描いた本人」でもNGになることがある
ここで重要なのは、「自分で描いたから大丈夫」とは限らない点です。著作権はキャラクターのビジュアルそのものに存在するため、模写やアレンジであっても、元ネタが特定できれば権利侵害とみなされるリスクがあります。
また、同人誌やグッズでは通用するグレーゾーンであっても、企業プラットフォーム上で商品化を行う際には審査基準が明確に存在するため、同人の感覚では通用しないことが多いです。
UTme!で安全にオリジナルTシャツを作るには
著作権審査を通過するためには、完全なオリジナルキャラクターや、他者の権利を含まないデザインを用いるのが鉄則です。オリジナルの動物キャラや抽象的なアート、文字デザインなどは比較的通りやすい傾向にあります。
また、UTme!公式ガイドラインには、禁止されているコンテンツの具体例が載っているため、投稿前には必ずチェックしましょう。
審査に落ちた場合の対処法と代替案
仮に審査に通らなかった場合でも、自宅用プリントや他の同人向けプリントサービスを利用するという選択肢があります。Pixiv FACTORYやCanvathなどは、同人グッズ向けにより柔軟な対応をしてくれる場合があります。
また、UTme!での公開販売を行わず、自分用に非公開で注文する形を取ることで審査を回避できたという声もありますが、これはケースバイケースです。
まとめ:同人キャラでも「Tシャツ化」は慎重に
UTme!で自作キャラクターのTシャツを作る際は、同人利用だからと油断せず、著作権審査を考慮した設計が必要です。デザインが版権に依存しないことを明確に示し、完全オリジナルの創作を心がけることで、審査通過の可能性は高まります。安心してオリジナルグッズを作るためにも、ガイドラインを理解し、適切な制作を行いましょう。